経験値がほしい

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僕は友達が少ない9 (MF文庫J) 感想

僕は友達が少ない9 (MF文庫J)僕は友達が少ない9 (MF文庫J)
(2013/08/27)
平坂 読

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一応の決着が付く、お話


【簡略ネタバレストーリー】
 理科とのケンカを終えた小鷹は、星奈が好きだという自分の気持ちを伝えるため、部室へ向った。そこには、理科によって呼び出された星奈が待っていた。
 そして小鷹は、星奈のことが好きだと伝えようとしたところで、理科と小鷹が和解した現場を目撃して心がポッキーになった夜空からの失踪メールが届く。
 3人はそのことに慌てるが、星奈に促されて、小鷹は星奈に告白する。だが、星奈と付き合うと隣人部のこれまでの空気が損なわれると思っていた小鷹は、付き合うことは我慢してほしいと頼む。
 納得いかない星奈だったが、小鷹のためにも、それを承諾する。
 家に帰り、星奈のことが好きだということも含めて、隣人部に復活することを小鳩に伝えると、小鳩は半狂乱状態に陥る。
 それとは別に、その日の小鳩の様子がおかしい。そう思いながら風呂に入ろうとしたところで、小鷹はなぜか風呂場で自慰行為に耽る裸の夜空を目撃してしまう。
 どうやら、行くあてもないところを小鳩に拾われたらしい。そして、小鷹が帰ってくるまでに、小鳩と夜空は仲良くなっていた。夜空の親は、夜空が家にいなくても気にしない、少し冷めた家庭らしいことも知る。仕方なく、今夜は夜空を泊めることにした。
 その後、小鷹は、夜空にもうタカとソラの関係ではないことや、星奈に告白したことを告げた。
 翌日、隣人部全員に夜空の安否を知らせ、昼休みには理科と友達らしく昼食を食べた。放課後には、日向や葵、それに火輪と朱音のいる生徒会室へ向い、部活に復帰するため手伝いの頻度が減ることを伝えた。そこで突然、明後日のスキー研修の下見旅行に連れて行かれることを知らされる。
 その後部室へ行くと、いつものメンツがいた。だが、幸村が女子の制服を着ていたのだ。なにやら葵と仲良くなってから、女子力向上を目指しているのだとか。ちなみに、幸村は葵と友達になったようだが、同学年の理科とは微妙な関係らしい。
 帰り途、小鷹と理科は、二人の時は友達らしくタメ語で話すことを約束した。
 家に帰ると、学校を休んでいた夜空と小鳩がカレーを作ってくれようとしていたが、危なっかしくて小鷹が代わった。明日は二人も隣人部に顔を出すことを約束した。
 翌日の隣人部では、夜空と小鳩の仲のよさに星奈が嫉妬したり、幸村が夜空を尊敬することを止めたり、理科以外の全員が小鷹に裸を見られた経験があると告白したり、夜空が羽瀬川家で自慰をしたことをカミングアウトしたりした。
 その後、製品化したロマンシング佐賀をプレイした。
 そして土日にまた全員で遊びに行こうという提案が出たが、小鷹と幸村が生徒会の温泉旅行の話をしたことで、隣人部も温泉旅行に参加することとなった。
 当日は、天馬の運転で旅館へ向った。その途中で、日向が小鷹に、自分と夜空は姉妹であり、親の離婚によって離れ離れになったことを告げられる。他にも天馬から、ステラが彼氏を連れてきたことをグチられもした。
 旅館に着いたところで部屋割が決められ、小鳩と夜空と火輪、星奈と幸村とマリア、朱音と日向と理科に決定した。
 天馬の長話から逃げ出した小鷹は、温泉に向かう夜空と小鳩と火輪と出くわし、火輪が夜空に運命を感じる百合な人であることを知る。
 その後には、日向と朱音に出くわし、夜空と日向の母親が、大学の頃の友人に父親を取られたことを教えられる。すると小鷹は、二人の関係が修復できるように手伝うことを約束した。
 小鷹も温泉に入ったが、天馬の長話に付き合ってゆっくりすることができなかった。そこで、夜中に混浴に入ってゆっくりすることにしたが、理科が先に入浴していた。
 理科は自分の容姿に自信が持てずに一人で入浴していたらしい。だが、小鷹が理科の容姿を褒めると、理科は裸で小鷹に抱きついて来た。しかし、すぐに恥ずかしくなって脱衣所へ逃げていった。
 浴場から出てきた小鷹は夜空と出くわす。そこで夜空の家庭環境の話となり、親の離婚が原因で夜空は女が嫌いになったことを知らされる。
 夜空が去った後、話しを盗み聞きしていた日向がやってきた。落ち込む彼女に、小鷹は二人の仲直りの手伝いをすることを約束した。



【感想】
 前回から新章突入!という感じが続いているせいか、いつもの残念な内容よりも、シリアス分が多めの内容となっておりました。
 隣人部内の人間関係が除々に浮き彫りになり始め、そこに生徒会という外部の人間との関係が介入することで、より彼女たちの「友達」観というものが分かるようになってきました。
 小鷹の星奈への返答に関しては、ヘタレとしか言いようがありませんね。伝え方が潔いだけで、言ってることは我儘以外の何物でもありません。ですが、ここでそれを容認しなければ物語も前に進みませんしね。それに、これを承諾することで、星奈の小鷹への好感度が分かりやすいものとなりました。
 理科との関係も良好なようですが、少し友達以上の関係になりかけているような気がしないでもありません。やっぱり男女間の友情というものは成立しにくいものなのでしょうか。
 そしてなにより夜空の株のストップ安のひどさ。唯一現在まで残念無念を地で行っている彼女に、幸あらんことを・・・。
 星奈と小鷹の意志疎通が完了したことで、恋愛関係に終止符がうたれたのではないかと思った矢先に、幸村の猛アピールですよ。葵との接触や、小鷹への憧れを通じて女の自分を意識したが故の結果とはいえ、あまりにも遅すぎましたね。
 ですが、何かの平坂先生へのインタビューで、固定ヒロインエンドはないということを目にしたので、この先どういった展開を見せるのかには注目していきたいです。
 夜空の家庭の事情も今回で明かされましたし、火輪の存在が日向と夜空、夜空と小鷹の関係にどういった影響を与えるのかも気になります。

 



ここにきて、小鳩が最高に輝いていた
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  1. 2013/08/30(金) 23:55:29|
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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7.5 (ガガガ文庫) 感想

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7.5 (ガガガ文庫 わ 3-12)やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7.5 (ガガガ文庫 わ 3-12)
(2013/08/20)
渡 航

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依頼をさくさくこなす、お話


【簡略ネタバレストーリー】
○やはり比企谷八幡のおふくろの味はまちがっている。
 奉仕部の新たな活動である、千葉県横断お悩み相談メールに材木座や平塚先生からメールが寄せられ、適当に返信している。


○こちらとしても彼ら彼女らの行く末に幸多からんことを願わざるを得ない。
 千葉県の地域活性化のため、タウン誌で結婚特集が組まれ、それに総武高校も寄稿しなければならないらしく、平塚先生から奉仕部に寄稿の依頼が舞い込んだ。
 雪ノ下の案で、校内アンケートのサンプリングをしてみたが、ロクな答えが集まらず、小町にアドバイスを頼んでみた。
 すると嫁度が足りないと注意され、一行は家庭科室に連れていかれた。そこには戸塚と材木座もおり、八幡は二人とともに、平塚先生と雪ノ下と由比ヶ浜の手料理を審査することとなる。
 由比ヶ浜の手料理で昏倒した材木座の代わりに、八幡が由比ヶ浜の手料理をなんとか完食。雪ノ下の料理はおいしくいただき、小町は慣れた味付け、平塚先生に至っては、自信満々に丼ものを差し出してきた。
 続いて、お嫁さんの気持ちで小町のお題に答えることになる。主夫希望である八幡は自ら参戦する。
 しかし、由比ヶ浜以外は実に個性的でバイオレンスな回答、八幡はやはり捻くれた回答をしてしまい、小町の模範解答には程遠かった。
 そして最後は各自のウエディングドレス姿が似合っているかどうか対決となる。ちなみに戸塚は部活へ戻ってしまった。
 由比ヶ浜と雪ノ下はよく似合っていた。だが、それ以上に一同を驚かせたのは平塚先生だった。一瞬誰かわからないほど綺麗なそのウエディングドレス姿に、八幡も素直に感嘆するのだった。
 これらの結果から、小町は全員嫁度が低く、優勝者は自分だと発表しようとしたのだが、平塚先生のプレッシャーから、優勝者は平塚先生となった。
 そして最後は記念撮影をして嫁度対決は終了した。
 寄稿は結局、八幡のコラムと由比ヶ浜のイラストになった。
 

○もちろん、比企谷八幡の優しさは捻くれてる。
 千葉県横断お悩み相談メールに、戸塚と材木座からお便りが寄せられた。戸塚には優しく、材木座には厳しく答えておいた。


○比企谷小町の計略
 由比ヶ浜の誕生日パーティーを終えたものの、時間が残っていたので、一行はゲーセンへ向った。
 そこには平塚先生もいて、小町は八幡の嫁候補として平塚先生も遊びに誘う。
 メダルゲームに熱中した一行は、最後に千葉県に関するクイズゲームで締めることにする。男女チーム対抗戦として、敗者は勝者の言うことを一つ聞くことになる。
 男子は八幡の千葉愛によってポイントをどんどん稼いでいくが、最後の最後で、ゴールデンハンマーを使われて、男子チームは負けてしまう。
 勝者の権利として、小町の入れ知恵によって、由比ヶ浜が八幡を今度デートに誘おうとするのだが、それをこのメンツで再び遊びに行くことだと勘違いした戸塚によって、由比ヶ浜のお願いはお流れとなる。
 

○思いのほか、比企谷八幡の勉強方法はまちがっていない。
 千葉県横断お悩み相談メールに、材木座と川崎からメールが届く。材木座にはいつもどおりに、川崎には由比ヶ浜がそれらしくお答えした。


○未だ、彼らは帰るべき場所を知らない。
 ある日の奉仕部に、柔道部の城山から依頼が舞い込む。卒業生である先輩が最近シゴキにやってきて退部者が続出したため、新部員獲得の相談に来たのだ。
 とりあえず柔道部の様子を見に行った3人だったが、その先輩がいる限り、部員が増えても止めてしまうだろうと判断。そもそも、夏休み前の時期に部員が入るはずもないだろうということとなる。
 そこで、根本原因である先輩を追い出すために、柔道大会を企画する。
 八幡は観客を増やすために葉山を、葉山の提案で材木座をチームに迎えて大会に参加した。
 決勝戦は八幡チームと柔道部チームの対決となった。
 だが、材木座はあっさり負けてしまい、頼みの綱の葉山も、サッカー部の1年生マネージャーである、ふんわりほわほわ系美少女の一色いろはが葉山を呼びに来た。そんないろはが癪に障った三浦によって修羅場が出来上がり、葉山は退場してしまった。
 その代わりとして、雪ノ下が出場することとなり、指一本触れられることなく勝利してしまう。
 そして大将戦に、八幡は先輩を誘い出し、先輩が大学の柔道部から逃げ出してきたことを、観衆に聞こえるくらいの声で詰った。
 試合自体には負けてしまったが、逃げ出したことが知れ渡ったと思った先輩が柔道部に来ることはなくなった。ただ、八幡のせいで柔道部の空気は悪くなり、八幡は柔道部と関わることを禁止されることとなった。


○それでも比企谷八幡のポジティブシンキングは歪みきっている。
 千葉県横断の悩み相談メールに、材木座と小町から相談が寄せられる。材木座には適当に、小町にも適当に返事を出した。


【感想】
 短編集第2弾となった今回、夏休み前の話が大半を占めていました。アニメで先行公開された千葉県横断お悩み相談メールに関するSSで閑話休題しながらの流れは、短編集らしくて面白かったです。
 コミケ限定ドラマCDの内容だった小町の計略も小説として収録されているところが、救済的で素晴らしいですね。ドラマCD自体もとても面白かったので、まだ聞いていない方は一聴の価値ありです。入手できるかどうかは怪しいですが・・・。
 今回の読みどころと見どころは、何と言っても平塚先生の嫁度の高さ!(ウエディングドレス姿のみ・・・)口絵のぶち抜き使用の平塚先生の御姿があまりに神々しすぎる!そしてそんな平塚先生を描くぽんかん⑧さんが神すぎる!俺が2次元の世界にいたら婿養子になるのに!
 柔道部の話に関しては、平常運転の八幡でした。ですが、雪乃と結衣の温かさに、すこしだけほだされる八幡が、なんだかんだで青春していてなんだか悔しい。
 そして安定の材木座のあしらい方は笑えます。
 表紙が三浦だったことは軽く驚きましたが、修学旅行編で蛯名さんが台頭してきたこともあって、三浦の進出も納得ですね。
 そしてなにより新キャラ一色いろはの存在感。萌え豚の理想そのもののような口調、雰囲気、イラストは公開されてないですがおそらくドストライクであろう彼女が、この先登場するのか楽しみです。
 
 



戸塚の嫁度が平塚先生以上の場合、今作の真のヒロインが決まる
  1. 2013/08/24(土) 22:17:27|
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東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫) 感想

東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)
(2012/05/30)
森橋ビンゴ

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世界は恋で満ちてる、お話


【簡略ネタバレストーリー】
 二人が3年生になった春のある日、英太は侑子から進路はどうするのか聞かれた。しかし、進学を決めている侑子とは違い、今の英太には進学か就職か、何をやりたいのかまるでわかっていなかった。
 家に帰ると、景介との結婚資金を貯めるためにアルバイトを始めた有美からも進路についての話を振られる。
 進路の話から逃げるように、英太は教育実習生の桐山が出した英語小説の和訳の宿題に取り掛かった。
 すると喜多川から電話が入り、その桐山から告白されたのだと相談を受ける。とはいえ、特にアドバイスをできるわけもなく、通話は終了する。
 再び宿題に取り掛かると、海外にいる母親からメールがきた。内容は、父親の海外赴任が3年ほど延びるというものだった。
 翌日学校へ行くと、副島に好きな人はいるのか聞いてほしい、と池原から頼まれてしまう。その日の図書室にいた副島はコンタクトをしていた。聞けば好きな人ができたのだそうだ。
 その日は侑子といっしょに帰った。その時に、喜多川のことについて話してみたところ、その話を小説にしてみたと言い出した。また、桐山の告白は色々と葛藤があったはずだとも言った。
 途中で、椎名がおいしいと言っていたパン屋に寄った。そこの店主と小説の話で盛り上がったあと、英太は侑子に夏休みに二人で旅行に行きたいと告げる。しかし、侑子が家族に言えるかどうか問題となり、決定は先延ばしとなる。
 期末試験が近付いてきたため、二人は図書館へ勉強に出かけた。すると、そこには有賀の彼女である遠藤と、有賀の友人である上田が仲良さそうに勉強をしていた。聞けば、二人とも同じ専門学校を目指しているのだそうな。
 その帰り道、英太は上田と、侑子は遠藤と帰ることになり、二人ともある相談をされた。それは、上田が遠藤のことを好きになったこと、そして遠藤も有賀より上田のほうが気が合うという内容だった。
 家に帰ると母親から電話が入り、進路が決まってないならアメリカに来ないかと誘われるが、すぐに答えることはできなかった。
 上田のことを侑子に相談すると、侑子もまた遠藤から同じ相談を受けていた。しかし、二人とも明確なアドバイスはできなかった。しかし、そんな恋模様が、侑子の恋愛小説に使えるのではないかという話になり、当人たちに了承を得れば大丈夫だろうということとなる。
 翌日学校へ行くと、有賀と上田がケンカをしていた。英太が仲裁に入ることで鎮静化したが、その日が教育実習最終日の桐山がやってきた。
 その日の図書委員で、英太は副島の恋が成就したことを聞き、侑子の小説のネタにしてもいい許可を得た。
 家に帰ると、英太は景介の進路について聞いてみた。景介は文芸評論の仕事に就こうとしていると聞かされ、英太は現時点で思い描いた自分の「ある進路」について相談し、叱咤激励を受ける。
 その後、侑子が旅行に行けるようになったと知り、侑子の読んだ小説の舞台となった大阪へ行くことが決まった。
 試験が終わると、有賀から遠藤と別れたことを告げられる。そして、上田と仲直りしたことも。とはいえ、上田が遠藤と付き合うこともなかったそうだ。
 帰りには、喜多川から桐山と付き合うようになったことを告げられた。そしてそれぞれから、小説のネタにしてもいいとの了承は得た。その後、二人で旅行に着ていく服を買いに出かけた。
 そして景介と有美に、旅行に出かけることを報告すると、有美からいらぬお節介を受けた。
 旅行当日。英太は椎名がパン屋の店主に恋しているのだという話を侑子にしてみた。
 ホテルに着くと、英太は辛抱たまらなくなり、侑子へ何度もキスをした。その先へ行きそうになったが、なんとか堪えて急いで街へ繰り出した。
 小説に出た舞台を巡った後、英太は自分がアメリカに行くことを決めたのだと、侑子に伝えた。それは翻訳家になるための決断だった。これから先、侑子に劣等感を感じず共に歩いていくために、英太は侑子の小説を翻訳していきたいと思ったのだ。
 当然侑子は動揺したが、英太の決断を受け入れた。
 その日の夜、英太は侑子になにもしなかった。ここで侑子と結ばれると、自分の決心が鈍りそうだったからだ。
 3学期になると、副島の友人の女の子から、女の子が好きな自分のことをネタにしてほしいという相談を受けたりもした。
 そういったネタの数々が本となって、アメリカに渡った英太の元へ、7月に届いた。
 その本は短編集となっており、最後の短編は二人の別れの時がネタになっていた。現実でも小説でも、少年が少女にプロポーズをしていた。
 そこには侑子からの手紙も添えられていた。
 小説家である西園幽子が英太の影響で変わったこと。英太との約束である長編小説じゃなかった理由。これは、英太との約束を終えてしまうのが惜しかったらしいからだ。
 そして小説の最後に、英太にだけのメッセージが書かれていた。
 そのメッセージについて、英太はホームステイ先の娘さんにどんなことが書かれていたのか問われたが、今の英太にはうまく英訳することがきなかった。
 だけど、英太はそのメッセージへの返事を、手紙にして侑子に送った。ありがとう、と。




【感想】
 今回も悶え苦しめる内容となっておりました。
 現代高校生らしからぬほどにプラトニックな二人の恋愛模様がとにかく面白い物語でした。
 今回はそんな二人とは別に、彼らを取り巻く周囲の人たちの恋愛についてもスポットが当たっていました。というか、ナニコレ。恋愛密度濃すぎじゃね?こんなキャラたちを妬むのはお門違いなのでしょうか。いやさ、リア充たちは爆発しろ。
 ですが、本筋は英太と侑子の恋愛であり、高校3年生ということで、二人の将来を左右するような決断が下されていました。
 自分は高校生のころ、英太や侑子のように自分の将来なんてよく考えもせずに選んだことを軽く後悔しているので、そういった意味でも、英太の苦悩と決断が微笑ましくもあり、羨ましくもありました。
 1冊1年という単位で進んでいた物語なだけに、とても読みやすく、また二人の変化が顕著に読み取れるお話だったように思えます。恋人同士として成長し、最後にはプロポーズにまで発展した二人の仲がとても素敵でした。こういうところが、よくあるラノベのラブコメとは違い、まっとうな恋愛小説らしいと思える点でした。ギャグ成分もほぼ皆無だったところもポイントですね。
 3冊という手ごろな巻数と、まさに青春ともいえる恋愛内容がいいですね。個人的にお気に入りのシリーズとなりました。
 
 
 



高校生活って、こんなに眩しい期間だったんですね
  1. 2013/08/18(日) 23:22:05|
  2. ファミ通文庫
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好敵手オンリーワン5 (講談社ラノベ文庫) 感想

好敵手オンリーワン5 (講談社ラノベ文庫)好敵手オンリーワン5 (講談社ラノベ文庫)
(2013/08/02)
至道 流星

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両手に花どころの話じゃない、お話


【簡略ネタバレストーリー】
 コーイチローが自ら興した事業が仲介した抹茶カフェは宣伝もあってか大盛況となる。また、この不動産業を会社として取り扱うに当たり、コーイチローは会社を興す。その名も、日本未来不動産。そして事業名はジョイントプレイス。命名は弥生だ。
 そんなコーイチローだが、先生には進路のことで心配され、宅地建物取引責任者の資格を持つ勝也の母親をスカウトに行けば、承諾してはくれたものの勝也の進路の相談をされたりしていた。
 そこで勝也から通信制のことを聞き、コーイチローがそれを進路に選ぶと、弥生と水貴まで通信制に通うと言いだした。そのことについて考え直させようとするコーイチローだったが、さらに二人同時に結婚を迫られてしまい、なしくずしてきにOKを出して、進路の話はうやむやとなってしまう。
 ジョイントプレイスの広告として、弥生の葬儀事業で押さえていた広告枠に広告を打ってみたのだが、なしのつぶて。なんとかうまくいきそうな依頼が舞い込んでも、コーイチローの年齢を聞いた途端に電話を切られてしまった。
 予想外の手ごたえのなさに落ち込むコーイチローに、有名経済雑誌の週刊ジャーナルから電話が入る。コーイチローは落ち込んでいたせいか淡々と事業の紹介をしていった。すると、その落ち着きっぷりと若年さのギャップが評価され、取材を受けることになった。
 その取材で、コーイチローは記者の目に留まり、雑誌の特集として掲載されたのだった。それからはひっきりなしに依頼の電話やメールが舞い込むようになった。中には市の街興しと連携させた仕事までこなすことになった。
 そんな折、コーイチローは新規事業大賞という賞を受賞し、各界の著名人とのパイプを作ることにも成功。里美からも激励と勧誘の電話が入る。
 ところが、仕事が忙しすぎるあまり、結婚式のことについては弥生と水貴に任せきりとなり、さらには冗談だと思っていたのに二人は本気だったりとすれ違いもあって、二人を怒らせてしまったが、母親にきちんと報告することで理解を得た。
 コーイチローはカフェラジェールにもジョイントプレイスに参入してもらえるように頼み、山都専門学校の学長には事業を始めるにあたり賛同してもらえたことへのお礼に伺った。するとそこで、コーイチローが次期学長に推薦されていることを知る。
 それからは、年越しのために恒例の神社のバイトをこなしたり、有名になったことから全校集会で演説をしたり、弥生と水貴と結婚することが学校で話題になったりと、慌ただしい毎日を送った。
 そんなある日、学長に呼ばれて山都専門学校へ行くと、文部科学省の職員が待っていた。話を聞くと、ジョイントプレイスをかませて、経営を実体験する大学のカリキュラムを組みたいという。さらにはコーイチローを学長にしようという話まで出る。これを二人に話すとあっさり賛同されてしまう。さらには、国会議事堂でこれに関する演説をすることにもなる。
 それとは別に、勝也に勝也の母親から相談を受けていたことを話すと、勝也は一転して自らの針路について真剣に考え始めるようになった。
 そして卒業式の日。コーイチローは仕事のことで頭がいっぱいで、感慨もなく卒業した。
 その翌日は3人の結婚式であり、司会は勝也が努めることとなっていた。勝也は通信制に通いながら、建設業の営業職に就職したせいか、勝也とは思えないほどに立派に司会を務めあげた。
 結婚式には学校関係者からコーイチローたちの仕事関係者まで、様々な人たちが集まり、式場である神社と教会から人が溢れかえるほどだった。
 多くの人々に祝福される中、3人は共にこれからの人生を歩んでいくことを誓うのであった。
 



【感想】
 超絶ハッピーエンドで終わってしまった。
 ラブコメ分が強調されていた作品なだけに、コーイチローの成功がとてもsピーディーでトンデモ展開だったように感じたが、理にかなっているんだろうなー、と思わされた。
 そのせいか、経済面に関しては著者の他作品に比べて地味な印象を受けることが多かった。でもそれは、あとがきにも書いてあった通り、平均的な創業過程が描かれていたからなのかもしれない。
 何度も失敗を重ねた末のコーイチローの成功は、たしかに失敗は成功の基、を地で行っていたように思える。そしてそういった失敗を重ねるという経験が将来で役に立つ、という若者へのメッセージが込められていたことにも納得がいく。
 至道流星さんの作品にはどれも、働き方というか人生を進んでいく上での若者へのメッセージが盛り込まれている。読んでいく中でそのメッセージを読み解くことはできず、あとがきで思い知らされることが多いのですが、なんとなく感じ取ることはできていたのではないかと思う。
 ライトノベルという媒体は、あくまでも若者向けの小説という枠組みとして活用されているだけで、ヲタ向けではないところが、至道流星さんの作品の特徴の一つではないだろうか。まあ、『羽月莉音の帝国』ではヲタ要素を含んでましたが、それはある意味での清涼剤みたいなものでしたので、スルーさせてください。
 ともあれ、コーイチローの事業がどこまでもwin-winな関係で連鎖していき、三角関係も反則級のハッピーエンドを迎えましたし、勝也は真面目になるわと、いいことずくめの終わり方でしたが、これはこれで良い結末だったと思います。
 5冊という丁度いい長さの物語でありながらも、これまでの作品とは違った形態の事業を題材にされていたところはとても面白かったです。
 刊行中の『大日本サムライガール』や、刊行予定らしい『東京より憎しみをこめて』を楽しみにしております。






楓ちゃんが結局、噛ませ負け犬でしかなかったことに泣いた




  1. 2013/08/13(火) 22:49:35|
  2. 講談社ラノベ文庫
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好きなライトノベルを投票しよう!! 2013年上期 投票


個人的に好きな9作品を挙げておきます。


サイハテの救世主 PAPER II:黄金火山と幸福の少女 岩井恭平 【13上期ラノベ投票/9784041005828】
サイハテの救世主    PAPERII:黄金火山と幸福の少女 (角川スニーカー文庫)サイハテの救世主 PAPERII:黄金火山と幸福の少女 (角川スニーカー文庫)
(2013/01/31)
岩井 恭平

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サイハテの救世主 PAPERII:黄金火山と幸福の少女 (角川スニーカー文庫) 感想




好敵手オンリーワン4 至道流星 【13上期ラノベ投票/9784063752908】
好敵手オンリーワン4 (講談社ラノベ文庫)好敵手オンリーワン4 (講談社ラノベ文庫)
(2013/03/01)
至道 流星

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こちらが感想です↓
好敵手オンリーワン4 (講談社ラノベ文庫) 感想




ゴールデンタイム番外 百年後の夏もあたしたちは笑ってる 竹宮ゆゆこ【13上期ラノベ投票/9784048913249】
ゴールデンタイム番外 百年後の夏もあたしたちは笑ってる (電撃文庫)ゴールデンタイム番外 百年後の夏もあたしたちは笑ってる (電撃文庫)
(2013/01/10)
竹宮 ゆゆこ

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ゴールデンタイム番外 百年後の夏もあたしたちは笑ってる (電撃文庫) 感想




やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(7) 渡航 【13上期ラノベ投票/9784094514025】
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7 (ガガガ文庫)やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7 (ガガガ文庫)
(2013/03/19)
渡 航

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7 ドラマCD付き限定特装版 (ガガガ文庫) 感想




大日本サムライガール 5  至道流星 【13上期ラノベ投票/9784061388604】
大日本サムライガール 5 (星海社FICTIONS)大日本サムライガール 5 (星海社FICTIONS)
(2013/04/16)
至道 流星

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こちらが感想です↓
大日本サムライガール 5 (星海社FICTIONS) 感想




スピットファイア 魔術師スカンクシリーズ 2 江波 光則【13上期ラノベ投票/9784061388628】
スピットファイア 魔術師スカンクシリーズ 2 (星海社FICTIONS)スピットファイア 魔術師スカンクシリーズ 2 (星海社FICTIONS)
(2013/05/16)
江波 光則

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こちらが感想です↓
スピットファイア 魔術師スカンクシリーズ 2 (星海社FICTIONS) 感想




るいは智を呼ぶPLUS -魔女たちと太平洋の星-  日野 亘【13上期ラノベ投票/9784891991517】
るいは智を呼ぶPLUS -魔女たちと太平洋の星-(桜ノ杜ぶんこ)るいは智を呼ぶPLUS -魔女たちと太平洋の星-(桜ノ杜ぶんこ)
(2013/05/05)
日野 亘

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るいは智を呼ぶPLUS -魔女たちと太平洋の星-(桜ノ杜ぶんこ) 感想




僕の学園生活はまだ始まったばかりだ! 岡本タクヤ 【13上期ラノベ投票/9784047289765】
僕の学園生活はまだ始まったばかりだ! (ファミ通文庫)僕の学園生活はまだ始まったばかりだ! (ファミ通文庫)
(2013/06/29)
岡本タクヤ

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僕の学園生活はまだ始まったばかりだ! (ファミ通文庫) 感想  





ココロコネクト アスランダム 下 庵田定夏 【13上期ラノベ投票/9784047287365】
ココロコネクト アスランダム下 (ファミ通文庫)ココロコネクト アスランダム下 (ファミ通文庫)
(2013/03/30)
庵田 定夏

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ココロコネクト アスランダム下 (ファミ通文庫) 感想




 エントリーされている作品はあんまり読めていないと思っていましたが、9作も挙げることができて驚いてます。
 ですが、ここで挙げている作品の内、実に4作品が最終巻1冊前というね。(ココロコは短編集が最後に出るようなのでカウントしています)
 なんでぼくの好きな作品、すぐ終わってしまうん?
 でもまあ、個人的には長く続きすぎるのも考えものだと思ってます。
 それと、積んではいるけど読めてないエントリー作品が多くて悔しい!


  1. 2013/08/08(木) 23:57:02|
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僕の学園生活はまだ始まったばかりだ! (ファミ通文庫) 感想

僕の学園生活はまだ始まったばかりだ! (ファミ通文庫)僕の学園生活はまだ始まったばかりだ! (ファミ通文庫)
(2013/06/29)
岡本タクヤ

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青春を満喫したい天才の、お話


【簡略ネタバレストーリー】
 高校2年の春。陰湿な1年生時代を送った高橋は、佐藤という部活動管理委員会の少女から部活を創らないかと誘われる。
 高橋たちが通う八百万学園の生徒の99%が何らかの部活に所属しており、部活数は千を数える。
 佐藤は生徒会長の座を狙っており、そのためにも部活を影から支配し、それらの部員からの投票を狙おうとしていたのだ。
 そのために目を付けられたのが高橋だ。高橋は幼少のころから、その天才性からスポーツからインドア系まで幅広い才覚を発揮していた。しかし、彼の性格の悪さと抜きんでた才能によって、彼は孤立し、高校では部活に入っていなかったのだ。
 だが、高橋は部活で楽しい青春を送ることに憧れていたし、腹黒いながらも美少女である佐藤と友達になりたかった。
 だから高橋は、佐藤が提案した部活動を支援する部活「高橋部」を創部することになった。
 そんな高橋に、クラスメイトでコミュ力溢れる近藤は親しく話しかけてくるが、高橋は近藤を敬遠していた。
 高橋部を学校に知らしめるため、佐藤は友人である新聞部の渡部に、高橋の紹介記事を書かせようとするのだが、高橋のあまりにも残念な過去が本当のこととして受け入れてもらえず、ボツとなってしまう。
 だが、校内新聞で広告は載せることができ、それを見たラーメン部や蕎麦部などからのコンサル依頼をこなすことで、高橋部の名は浸透していった。
 すると、柔道部の傑物である猪熊辰虎から依頼が舞い込む。彼は反射的に人を投げてしまう体質に苦しんでおり、高橋は見事にそれを解決した。
 すると今度は、探偵部の美人探偵宮入と不死身の梔がお隣さんとして挨拶にきたりもした。
 その次には、忍者部という記録上存在しない部活に身を置く、風間という後輩ちゃんに命を狙われる高橋。彼女は忍者部の部室だった高橋部の部室を取り返しに来たのだ。
 だが佐藤の、忍者には主が必要だ、という発言を真に受け、高橋部の屋根裏から佐藤に使える道を選ぶのだった。
 こうして高橋部の名は知れ渡っていき、高橋は最高に充実した毎日を送っていた。
 そんな彼の元に、現生徒会長の御花畑が姿を現す。彼女は純粋な善意の塊であり、それゆえにカリスマ的存在であったが、会長としての能力は皆無であり、なのに創部を際限なく許可していたことから、学校を混沌とさせた原因でもあった。
 しかし、それも生徒会執行部によって部活の選定が行われることとなり、それに反発した弱小部活動連合が、部活管理委員会の佐藤を人質にとって選定の取りやめを迫っていたのだ。
 そのことを渡部から聞いた高橋だったが、クズな自分を認めてくれている佐藤を助けに行かなくても、佐藤は許してくれる気がしていたので、助けに行こうとはしなかったが、そんな佐藤だから助けに行きたいと思うようになった。
 さらに猪熊や近藤、風間、宮入に梔の登場によってギャラリーが盛り上がり、高橋は部活連合にケンカを売りに行った。
 猪熊と渡部、近藤と宮入、梔、高橋と風間はそれぞれペアになり、佐藤救出に向かった。行く先々では真剣を持ったやつや番長などが出てきたが、高橋は自慢のライフハックや天才性によって勝利した。
 だが、最後に待ち受けていたのは近藤だった。
 実は近藤は幼少期に高橋と同じ野球チームに所属しており、高橋に勝ちたいと思っていたのだ。そこで一球勝負を申し込み、結果は引き分けとなった。
 そしてついに高橋は佐藤を救出することができたのだが、今回の事件の首謀者は姿を見せず、声だけで高橋や佐藤とやりとりをし、佐藤が弱小部活動の面倒も見る生徒会長になることを約束させることで、解決することとなった。
 それからというもの、佐藤は納得のいく部活の統廃合を企画するようになり、高橋部にはまだまだ依頼が舞い込んでくる。
 そしてそんな二人を、喫茶店風茶道部のマスターはにこやかに見守るのであった。





【感想】
 ネットの評判を見て買ってみたのですが、面白かったです。
 天才が一つの要素となっているのですが、『サイハテの救世主』ほど深刻な内容ではありません。あちらと違って、高橋の場合は救いを求められるよりもつまはじきにされてしまうことに焦点が当てられていました。それというのも、高橋の性格の悪さのせいなのは明らかです。
 そしてそうしたトラウマがあるからこそ、高橋と佐藤は出会えたのでしょう。
 この二人の妙な信頼関係が素晴らしいですね。腹黒と天才の組み合わせって面白い。最後のちょっと高橋が佐藤にかっこよく接するところとか好きですね。
 他にも、次々と登場するキャラたちの濃さと能力の高さがストリーをギャグに走らせています。それなのに、やっていることはガチで死ぬ一歩手前の内容ばかりなので、余計にギャグらしさが浮き彫りとなります。ちなみに、近藤は精神的に殺しにかかってます。
 あとは、腹黒佐藤さんが可愛かったり、宮入と風間の叙述トリック? にはまってしまったのがちょっと悔しい。自分がこれと同じ叙述トリックに最初にはまったのは、確か『空の境界』だったと思います。あれから何年も経ってるというのにはまってしまう俺って・・・。
 ダイジェストでお送りされてた各部活との戦いや依頼なんかも面白かったですね。マスターに関しては、明らかに彼が黒幕だったと思われるのですが、実際のところどうなんでしょうね。
 以外と楽しめたので、次回も期待しております。 
 






御花畑先輩って、規模は違えどリアルで言ったらドジッ娘メイドと同じ種類の災害だと思ってます
  1. 2013/08/08(木) 23:48:52|
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東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる (ファミ通文庫) 感想

東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる (ファミ通文庫)東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる (ファミ通文庫)
(2011/12/26)
森橋ビンゴ

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想いをきちんと言葉にする、お話


【簡略ネタバレストーリー】
 2年生になった英太は、クラスメイトの演劇部員である喜多川が苦手だった。快活な彼女はどうにも有美を連想してしまうからだ。
 この頃の英太の周囲はギクシャクしていた。景介と有美の間に不穏な空気が流れ、侑子は執筆活動でスランプに陥っていた。
 そんな時、喜多川が侑子の写真が載っていたヨタカを英太に見せてきた。新入生の図書委員で演劇部を掛け持ちしている本好きの副島という女子生徒からのリークらしかった。そして侑子が作家であることは瞬く間に知られていった。そのことについて、喜多川は反省しているようだった。
 そんな喜多川は、侑子の作品を読んだところ、侑子に文化祭の演劇部の舞台の脚本を書いてほしいと言出だし、侑子はそれを承諾した。それから喜多川は英太や侑子とよく絡むようになった。
 一方で、有美は英太に景介との不仲について相談をしてきた。どうやら景介と後輩の女の子とのデートらしき現場を目撃したらしい。そこで、英太の方から真相を聞き出してほしいとのことだった。とはいえ、ここのところ景介の機嫌が悪く、なかなか聞き出すことができなかった。
 6月になると、学校は修学旅行の話題でもちきりだった。行き先は沖縄だ。英太は修学旅行の話を景介にした後、有美の話を振ってみた。するとその件については誤解だということが分かった。しかし、景介はそのことを有美に言葉で伝えようとはしないようだ。
 英太たちは沖縄へやってきた。自由時間に侑子と散歩をしていた栄太だったが、そこへ喜多川の女子グループがやってきて、なんだかんだで二人もいっしょに遊ぶこととなった。
 そこへ、有賀や上田といった男子グループがやってきて、英太はそちらへ移動した。
 その夜。侑子経由で喜多川から翌日海へ行こうと誘われた英太は、有賀たちも誘うことにしたところ、英雄扱いを受けることになった。
 海にやってきても、英太と侑子は平常運転のイチャつきっぷりをみせていた。だが、英太は気恥ずかしさから喜多川たちと遊ぶこともしていた。
 その夜、脚本の打ち合わせとして、英太は女子部屋にお呼ばれしていた。その場には侑子と喜多川と、演劇部の遠藤と原という女子生徒もいた。結局、英太はいたたまれなさから、すぐに脱出したのだが、その際に、英太は喜多川から告白まがいの言葉を投げかけられた。そして修学旅行は終わった。
 その後も喜多川が英太に対する態度を変えることはなかった。
 一方で、景介は有美との思い出のカレーを作ることで、有美と仲直りを果たしたのだった。
 ある休日。英太に喜多川から映画に行かないかという誘いがやってきた。英太は侑子のスランプを気にしてデートに誘えないでいたので、予定は開いていた。なにより、喜多川に好感を覚えていたので、その誘いに乗った。
 二人は映画の後に喫茶店で修学旅行のことについて話し、喜多川は改めて告白をしたが、英太はそれを断ろうとした。
 だが、そんな二人の姿を侑子が目撃してしまったのだ。
 英太はすぐさま侑子を追ったが見つからない。電話にも出てもらえない。この時ようやく、英太は自分の行いの悪さと侑子への想いを再確認した。
 それからは試験の休暇期間だったせいか、英太は侑子と会えないでいた。久しぶりに登校してみると、有賀が遠藤と付き合うようになったと報告してきたが、それも上の空で聞いていた。
 すると、侑子から脚本ができたから取りに来てほしいというメールが入り、英太はいても立ってもいられず駅まですぐさま赴いた。
 そこで、演劇部用と、英太用の二つの脚本を渡され、英太は遠藤に演劇部用の脚本を渡すとすぐに家に帰って読み始めた。
 その脚本は、まさに英太と侑子と喜多川のことを元にして描かれていた。読み終わると喜多川から電話が入った。 
 そこで改めて、英太は喜多川を振ることができた。
 そして英太は一目散に侑子の家へと向かった。途中で侑子に電話して、駅の近くで侑子を待つことになった。
 侑子がやってくると、英太は自分の正直な気持ちを吐露し、侑子もまた抱えていた気持ちを言葉にした。そして、二人はこれまではっきりと口にしていなかった「好き」という言葉を互いに伝えあい、英太は侑子にキスをした。
 侑子の脚本はハッピーエンドとは言えない終わり方だったので、ハッピーエンドにアレンジされて文化祭で使われた。そのことは侑子も了承済みであり、大好評だった。
 さらに、侑子はなんとかスランプを脱し、恋愛小説を書き始めたのだといった。しかし、その内容について、英太は教えてもらうことができなかった。それは以前の侑子からは考えられない、英太へのいじわるだった。


【感想】
 前回のスーパー初々しい二人の距離が1年経って、ほんの少し縮まっていたことにちょっと感動。
 そして王道のように恋のライバル登場というなんともありきたりな展開。だがそこがいい!!
 ライバルの喜多川は、自らの行いが相手を苦しめることだとわかっていながら、それを止めることができない感情の発露と、普段が快活なだけに告白の時や振られかけた時のしおらしい態度が素晴らしいギャップを生み出していました。
 対する本命の侑子は、2度目の嫉妬を覚えていたように思えます。前回は有美に、そして今回は喜多川に。奇しくも、その二人は侑子とは対照的な明るく積極的な性格だったため、侑子は余計に英太が自分のことを好きでなくなるのではないかという不安に駆られやすかったのではないでしょうか。
 ですが、その不安を、脚本という侑子らしい表現方法で英太へ伝えることで、二人はより互いのことを理解しようと努めるようになったのですから、結果オーライといっていいのでしょう。
 それと、今回は喜多川登場ということで、学校サイドの話が盛りだくさんでした。修学旅行から文化祭、さらには後輩クラスメイトの新キャラが続々登場し、英太たちの周囲の変化がわかりやすく描かれていました。
 周囲の変化といえば、景介と有美のケンカが、英太に侑子への想いの伝え方や、逆に侑子からのメッセージの受け取り方などを教訓めいて教えていたところがポイント高かったです。
 感想書いている時点で最終巻は読み終えているのですが、読む前から最終巻が楽しみでたまりませんでした。





そういえばこの作品、リア充で溢れかえっているんだよな
  1. 2013/08/04(日) 23:51:57|
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落涙戦争 感想

落涙戦争落涙戦争
(2012/03/07)
森田 季節

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涙を流す前に恋に落ちていた、お話


【簡略ネタバレストーリー】
 阿弥陀寺翔太は彼女である春香にフラれた。
 その翌日、翔太が大学へ向っていると、ホトトギスという少女に声をかけられた。彼女は自分を泣かせ屋と名乗った。
 泣かせ屋とは、人を泣かせる職業であり、翔太の母親も泣かせ屋であり、表の女神といわれるほどの人物だった。
 翔太は母親関連だと思い、誘われるままに喫茶店へ入った。そこで、ホトトギスは裏の女神と呼ばれるモズの名代であり、用件は翔太を泣かせることだった。全国の泣かせ屋に、翔太を泣かせたら3000万円支払うというお触れが出たそうだ。期限は1週間後の翔太の誕生日まで。
 翔太は泣くことができない。笑ってばかりいる。
 そんな話をしていると、大津ミカゲという泣かせ屋から電話が入る。彼の指定した場所へ行き、彼なりの泣かせ方を受けるが、翔太は泣くことができなかった。
 そこで、ホトトギスが鳥類というネットワークに属する裏の泣かせ屋であることを知る。裏は恐怖や畏怖といった涙を流させ、表は感涙させるという違いがあるのだそうだ。
 その後自宅へ帰ると、ホトトギスもついて来た。彼女が言うには、モズは元殺し屋であるらしい。さらに泣かせ屋はフリーランスの集まりであることなどを教えられる。
 モズは依然、奈弥陀に負けた過去があるらしい。そのリベンジとして、全泣かせ屋に翔太を泣かせる依頼をしたのだと。
 翌日。家に泊まったホトトギスを無視して大学へ行くと、次々と表の泣かせ屋がホートフルストーリーを語りかけてきた。それでも翔太は泣けない。
 それからは大学にまでホトトギスはやってきた。そして帰り途を歩いていると、見知らぬ女性がやってきた。その女性は殺気を翔太に向けていた。翔太は女性に呑まれて死にそうになったが、それをホトトギスが止めた。
 女性はモズだった。そしてモズでは翔太を泣かせることはできなかった。
 翌日。翔太が大学へ行くと、黒服に身を包んだサングラスの男がいた。男は、翔太が母親に売られ、自分たちに買われたことを伝えた。男は翔太の質問には答えず、翔太の人間関係を白紙にしたとだけ言うと去っていった。
 その日、翔太は友達に無視され、部室にいくとガランドウになっており、誰にメールを出しても返信は来なかった。母親も電話にでない。
 だが、家にいたホトトギスだけは翔太に話しかけてくれた。
 過去に、奈弥陀は翔太を泣かせることはできなかった。翔太は小さいころから泣けないことを疑問に思っていたが、母親は答えにならない答えしか教えてくれなかった。
 翌日から、翔太の元に泣かせ屋を名乗る人は誰も現れなくなっていた。
 そして最終日。翔太が大学へ向っていると、太空という坊さんが話しかけてきた。久しぶりに他人から話しかけられたことや、坊さんということもあり、翔太は太空に誘われて寺へとやってきて、胎内廻りのようなことをやらされた。
 真っ暗な中で、翔太は閉じ込められてしまい、恐怖から泣きだしそうになったが、泣けない。そんな彼の元に、裏の泣かせ屋である太空と、椎名という医者が来た。椎名は翔太を科学的に泣かせようとするが、それでも翔太は泣けない。
 そこへGPSを頼りにホトトギスが現れ、翔太といっしょに椎名の泣かせ方を受け、二人は帰った。
 すると、あのサングラスの男と、他に二人の男がいた。サングラスの男は翔太を横浜へ連れていくと言い出した。拒否権はないようだ。ついでにホトトギスもいっしょだ。
 横浜へ行くと、翔太の実家へ向った。実家はもぬけの殻で、母親からの手紙もあった。母親が破産し、自分が売られたことを思い知らされた。これから翔太は名前を変えられ、サングラスの男たちのボスの思い通りに人生を歩ませられるらしい。手始めに、将来の結婚相手の写真があるといわれ、それを見てみた。
 そこには先週別れた春香の姿があり、翔太は怒りにうちふるえた。
 そんな翔太を、ホトトギスは後ろから抱きとめ、キスをした。
 二人は逃避行を決意するのだが、サングラスの男たちからは逃げられなかった。そして、逃げ出そうとしたことで翔太から商品価値は消え、サングラスの男から殺されたくなければ自殺をしろ、と勧められ、翔太はそれに従おうとした。
 が、サングラスの男はそれを止めた。男たちは泣かせ屋だった。彼らは、鳥類ネットワークのウソだと名乗った。さらに、今回の依頼主は奈弥陀であることも教えてくれた。
 翔太とホトトギスは、男たちから新幹線のチケットを受け取り、京都へ帰った。その途中で、モズから最終決戦の電話が来た。その場には奈弥陀も来るらしい。
 家で食事をした後、二人は指定された場所へ向った。そこにはモズだけがいた。そしてモズは唐突に、ホトトギスを刺した。
 モズは、翔太が自分のためには泣けないのだと感じ、目的遂行のために心を殺してホトトギスを刺したのだ。
 泣けば応急処置をしてくれると伝えられ、翔太は必死で泣こうとした。だがホトトギスは、ここまできたのだから泣くなと言ってきた。翔太は死にゆく彼女を尊重し、無理やりに笑った。
 そして日付が変わる前にモズは降参した。
 さらにホトトギスも死ぬような傷をつけられていないことを知らされ、応急処置もされた。翔太は嬉しくて泣きそうになったが、泣けないまま翔太は誕生日を迎えた。
 すると、ホトトギスは自分が実はウソであったことを告げた。サングラスの男たちはカモメというそうだ。
 ホトトギスは自分を騙してまで翔太を騙して泣かせようとしていたのだ。だが、翔太への想いまではウソではなかった。
 そこへ、今回の依頼者がやってきた。そこにいたのは、春香だった。彼女も泣かせ屋で、奈弥陀の弟子なのだそうだ。春香は奈弥陀を超えるために、翔太を泣かせようとして翔太と付き合い始めたのだといった。
 そこで初めて、二人は互いに別れを告げることができた。
 その後、ウソはモズと反省会をした後、翔太の家に押し掛けてきて、酔いつぶれてしまった。翌朝、翔太が目を覚ますと、二人はいなかった。
 それから一週間、ウソから音沙汰はなかったが、講義を受けていた翔太の横へ、ウソはちゃんと帰って来てくれたのだった。


【感想】
 「エトランゼのすべて」が好きだったので買ってみましたが、予想通り自分好みな内容でした。森田先生の作品は、こういう大判系の作品だと好みな作品になる傾向がある気がします。
 ですが、この作品をラノベとして扱っていいのかどうか。挿絵はないですし、出版も講談社ですし、そもそもラノベの定義とは(略。
 とにかく、今作品の泣かせ屋という設定が好きです。
 最初は感涙系の泣かせ方をするものだとばかり思っていましたが、恐怖心や喪失感、科学的に泣かせるなど、思っていたよりバリエーションのある泣かせ方がありました。まあ、自分の想像力が貧困なだけなこともあるのでしょうが・・・。
 そこに、泣けない主人公と、登場人物たちのわざと隠されていた真相なんかが絡み合って、最後まで飽きない内容だったと思います。
 ですが、真相暴露のところもあっさりしすぎていて、逆に真相が本当のことのように思えないところなんかもありました。ですが、そんなあっさりしたところも、妙なリアリティ?があって面白かったです。
 あとは、ホトトギスと翔太が結構唐突に仲良くなりましたが、それはあれです? 映画の「スピード」で言われているように、特殊な状況下の男女は恋に落ちやすいとかいう法則で考えればいいわけですか?
 恋愛関係であれば、ラストの春香を追おうとする翔太へ投げかけた言葉が実にシビアで、だけどその通りだよな、と思わされました。あの場面が特に、彼女がホトトギスではなくウソなのだなぁ、と思わされたシーンでした。
 「エトランゼのすべて」のように京都が舞台だったせいか、またしても京都へ行ってみたい意欲が高まりました。





モズの行動を見るに、彼女は以外と表の泣かせ屋にもなれるんじゃないかと思いました

  1. 2013/08/04(日) 20:50:50|
  2. その他
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ラノベとゲームの感想を中心に気ままに更新しているブログです。
※備忘録としても使っているので、ネタバレを含む内容となっているところがあります。
文章がおかしな点が多々あるとは思いますが、勢いだけで書いているので見逃してください。

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