経験値がほしい

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僕は友達が少ない9 (MF文庫J) 感想

僕は友達が少ない9 (MF文庫J)僕は友達が少ない9 (MF文庫J)
(2013/08/27)
平坂 読

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一応の決着が付く、お話


【簡略ネタバレストーリー】
 理科とのケンカを終えた小鷹は、星奈が好きだという自分の気持ちを伝えるため、部室へ向った。そこには、理科によって呼び出された星奈が待っていた。
 そして小鷹は、星奈のことが好きだと伝えようとしたところで、理科と小鷹が和解した現場を目撃して心がポッキーになった夜空からの失踪メールが届く。
 3人はそのことに慌てるが、星奈に促されて、小鷹は星奈に告白する。だが、星奈と付き合うと隣人部のこれまでの空気が損なわれると思っていた小鷹は、付き合うことは我慢してほしいと頼む。
 納得いかない星奈だったが、小鷹のためにも、それを承諾する。
 家に帰り、星奈のことが好きだということも含めて、隣人部に復活することを小鳩に伝えると、小鳩は半狂乱状態に陥る。
 それとは別に、その日の小鳩の様子がおかしい。そう思いながら風呂に入ろうとしたところで、小鷹はなぜか風呂場で自慰行為に耽る裸の夜空を目撃してしまう。
 どうやら、行くあてもないところを小鳩に拾われたらしい。そして、小鷹が帰ってくるまでに、小鳩と夜空は仲良くなっていた。夜空の親は、夜空が家にいなくても気にしない、少し冷めた家庭らしいことも知る。仕方なく、今夜は夜空を泊めることにした。
 その後、小鷹は、夜空にもうタカとソラの関係ではないことや、星奈に告白したことを告げた。
 翌日、隣人部全員に夜空の安否を知らせ、昼休みには理科と友達らしく昼食を食べた。放課後には、日向や葵、それに火輪と朱音のいる生徒会室へ向い、部活に復帰するため手伝いの頻度が減ることを伝えた。そこで突然、明後日のスキー研修の下見旅行に連れて行かれることを知らされる。
 その後部室へ行くと、いつものメンツがいた。だが、幸村が女子の制服を着ていたのだ。なにやら葵と仲良くなってから、女子力向上を目指しているのだとか。ちなみに、幸村は葵と友達になったようだが、同学年の理科とは微妙な関係らしい。
 帰り途、小鷹と理科は、二人の時は友達らしくタメ語で話すことを約束した。
 家に帰ると、学校を休んでいた夜空と小鳩がカレーを作ってくれようとしていたが、危なっかしくて小鷹が代わった。明日は二人も隣人部に顔を出すことを約束した。
 翌日の隣人部では、夜空と小鳩の仲のよさに星奈が嫉妬したり、幸村が夜空を尊敬することを止めたり、理科以外の全員が小鷹に裸を見られた経験があると告白したり、夜空が羽瀬川家で自慰をしたことをカミングアウトしたりした。
 その後、製品化したロマンシング佐賀をプレイした。
 そして土日にまた全員で遊びに行こうという提案が出たが、小鷹と幸村が生徒会の温泉旅行の話をしたことで、隣人部も温泉旅行に参加することとなった。
 当日は、天馬の運転で旅館へ向った。その途中で、日向が小鷹に、自分と夜空は姉妹であり、親の離婚によって離れ離れになったことを告げられる。他にも天馬から、ステラが彼氏を連れてきたことをグチられもした。
 旅館に着いたところで部屋割が決められ、小鳩と夜空と火輪、星奈と幸村とマリア、朱音と日向と理科に決定した。
 天馬の長話から逃げ出した小鷹は、温泉に向かう夜空と小鳩と火輪と出くわし、火輪が夜空に運命を感じる百合な人であることを知る。
 その後には、日向と朱音に出くわし、夜空と日向の母親が、大学の頃の友人に父親を取られたことを教えられる。すると小鷹は、二人の関係が修復できるように手伝うことを約束した。
 小鷹も温泉に入ったが、天馬の長話に付き合ってゆっくりすることができなかった。そこで、夜中に混浴に入ってゆっくりすることにしたが、理科が先に入浴していた。
 理科は自分の容姿に自信が持てずに一人で入浴していたらしい。だが、小鷹が理科の容姿を褒めると、理科は裸で小鷹に抱きついて来た。しかし、すぐに恥ずかしくなって脱衣所へ逃げていった。
 浴場から出てきた小鷹は夜空と出くわす。そこで夜空の家庭環境の話となり、親の離婚が原因で夜空は女が嫌いになったことを知らされる。
 夜空が去った後、話しを盗み聞きしていた日向がやってきた。落ち込む彼女に、小鷹は二人の仲直りの手伝いをすることを約束した。



【感想】
 前回から新章突入!という感じが続いているせいか、いつもの残念な内容よりも、シリアス分が多めの内容となっておりました。
 隣人部内の人間関係が除々に浮き彫りになり始め、そこに生徒会という外部の人間との関係が介入することで、より彼女たちの「友達」観というものが分かるようになってきました。
 小鷹の星奈への返答に関しては、ヘタレとしか言いようがありませんね。伝え方が潔いだけで、言ってることは我儘以外の何物でもありません。ですが、ここでそれを容認しなければ物語も前に進みませんしね。それに、これを承諾することで、星奈の小鷹への好感度が分かりやすいものとなりました。
 理科との関係も良好なようですが、少し友達以上の関係になりかけているような気がしないでもありません。やっぱり男女間の友情というものは成立しにくいものなのでしょうか。
 そしてなにより夜空の株のストップ安のひどさ。唯一現在まで残念無念を地で行っている彼女に、幸あらんことを・・・。
 星奈と小鷹の意志疎通が完了したことで、恋愛関係に終止符がうたれたのではないかと思った矢先に、幸村の猛アピールですよ。葵との接触や、小鷹への憧れを通じて女の自分を意識したが故の結果とはいえ、あまりにも遅すぎましたね。
 ですが、何かの平坂先生へのインタビューで、固定ヒロインエンドはないということを目にしたので、この先どういった展開を見せるのかには注目していきたいです。
 夜空の家庭の事情も今回で明かされましたし、火輪の存在が日向と夜空、夜空と小鷹の関係にどういった影響を与えるのかも気になります。

 



ここにきて、小鳩が最高に輝いていた
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  1. 2013/08/30(金) 23:55:29|
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ニセコイ ウラバナ 1 (JUMP j BOOKS) 感想

ニセコイ ウラバナ 1 (JUMP j BOOKS)ニセコイ ウラバナ 1 (JUMP j BOOKS)
(2013/06/04)
田中 創

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アザトイ、お話


【簡略ネタバレストーリー】
○ネコミミ
 ビーハイブが闇取引に出品する予定だった猫が逃げ出した。その猫は人を猫にするウイルスを持っており、その猫に引っかかれた小咲からネコミミが生えてしまった。
 保健室に逃げ込んだ千棘と小咲は、クロードからの情報で心拍数が上がるほど猫化することを告げられる。千棘とクロードは小咲を保健室で待機するように命じると猫狩りに出かけた。
 すると楽が保健室に来て小咲のネコミミにKOされる。小咲はネコミミを恥ずかしがって逃げてしまうが、楽との接触でドキドキしすぎたせいか、完全に猫化してしまう。
 そんな猫小咲を見つけた楽は、飼育スペースへ小咲を連れていく。そこには普段から小咲が世話をする動物たちがいて、猫になった小咲には彼らの言葉が分かるようになっていた。
 そこへ原因の猫と千棘がやってきた。小咲は猫に捕まるようお願いするが、袖にされてしまう。
 動物たちの援助を受けて、小咲は猫探しに出かける。猫は教室にいて、そこには千棘とラ楽もいた。結局、千棘が消火器を噴霧することで猫は捕まった。
 だが、粉まみれになった小咲を、楽が洗い始めてしまった。うれし恥ずかし状態の小咲だったが、なぜか体を洗われている途中で人間に戻ってしまう。
 と、そこで小咲は夢から覚めたのだった。

○スゴウデ
 文化祭でヒロインを務めるため、万里花は映研の自主製作映画の凄腕暗殺者という主演女優として演技指導を受けていた。
 一方、千棘は週末に小咲たちと買い物に出かけたがっていたのだが、ビーハイブが新興やくざの虻内会との抗争があるかもしれないと自宅待機を願っていた。
 そんな千棘の前に、凄腕暗殺者の演技をした万里花が現れた。千棘は万里花が本物の暗殺者のように見えたことから、彼女をボディーガードに見せかけて週末買い物に出かけようとした。
 万里花は偶然の連続でクロードを一撃で倒したことにより、ビーハイブでの地位を築いてしまう。
 そんな万里花に、ビーハイブから虻内会撲滅の依頼が来る。万里花はこれも千棘の演技指導の計らいだと勘違いして承諾してしまう。
 万里花と千棘と征四郎が虻内会の事務所に乗り込むと、そこには機関銃を構えた組員たちと組長がいた。しかし、万里花は演技だと思い込んでいるせいか堂々と組長を殺す演技をする。それが真に迫っていたせいか、組長はビーハイブへの忠誠を誓った。
 週末、千棘は見事万里花を連れて小咲たちと買い物に出かけたが、そこで楽と出会い、楽にボディーガードが万里花だと見破られてしまった。そこには運悪く虻内会の組長もいて、嘘がバレた。
 だが、さまざまな偶然が重なり、虻内会は万里花を本物の暗殺者だと思いこんでしまうのであった。
 その後、万里花はビーハイブの伝説となり、普通の女子高生に戻っていった。

○カップル
 校内ベストカップルコンテストなる催し物に参加することとなった集は、その相手としてるりを選んだ。るりは嫌がったが、楽と千棘が司会者になってしまったことや、クラスからひと組選出しなければならないこと、また参加賞が小咲が楽と行きたがっていた高級レストランの無料ペアチケットだということから、恋人役を請け負った。
 そして休日に設定を作るためにデートに出かけ、そこで、集が細やかな気配り上手であることを知る。
 そんな時、二人は千棘と楽に遭遇し、司会者である二人には嘘をつきとおすべく、恋人のふりをする。
 そして迎えたコンテスト当日。参加は果たしたことでやる気のなくなったるりを尻目に、集はあることないこと語り続けた。そして最後にキスをすることを迫られてしまったるりは、小咲にはチケットが喜ばれないであろうことや、自分のファーストキスをここで果たすことに抵抗を覚えて、集に回し蹴りをくらわせて退場してしまう。
 ところが、なぜか二人はベストカップルに選ばれてしまう。
 そのことで愚痴るるりに、集は今回るりを選んだ理由を話した。普段から裏方に回るるりが、どれほど魅力的かを皆に知らしめたかったからだと。そんな集のことを、少しだけ見直したるりだった。

○ハイカラ
 時は大正。とある舞踏会に楽と参加することになった良家の子女千棘は、侍女の征四郎から猛反対されていた。そこへ小咲も憧れの人と参加することを話し、万里花も許嫁と参加するのだと言ってきた。
 そんな彼女たちの元へ、彼女たちを誘った張本人の楽がやってきた。どうせなら皆で行った方が楽しいだろうというつもりだった楽だが、そんな彼の思惑は恋する少女たちには受け入れられなかった。
 征四郎は、女性として誘われなかったどころか、楽の考える輪の中にすら入れてもらえていなかったことに激怒して、楽に拳銃を発砲するのであった。
 という文化祭演劇のボツ案を、楽に紹介する集であった。






【感想】
 いや、知ってたよ?著者が変わると作品の雰囲気が変わること。それがいい方向に作用して、新たなキャラの属性づけとか知らない作家さん発見できたりする良い点があるよ。それはアンソロ読んでて知ってますよ。でもさ、やっぱりなんだかなー、と思わされましたね。
 直接本編に関わるような話ができないことは承知してましたけど、それ故に毒にも薬にもならないお話ばかりなのは仕方ないことだとわかってましたよ。でも、もっと本編では書けないからこそのお話とか書いてほしかったわけですよ。
 そういう意味では、『カップル』は楽しめました。ただ、展開がいささか強引であることや、ニセコイカップル被せてきたことが受け入れ難かったです。
 展開や設定のことに関しては、全編通して突っ込みどころ満載ですよね。しょっぱなから夢オチには参りました。
 そういった設定に関してはいろいろとモヤモヤする点がありましたが、キャラの可愛らしさは十全に発揮されていたと思います。『スゴウデ』なんかは万里花の奔放さが良く描かれていたように思えました。ネコ寺さんもチョーかわいかったですね。
 あと、なんといっても古味直志先生のイラストの破壊力。ラフっぽい挿絵が普段目にするマンガのタッチとはちょっと違っているところが新鮮でした。表紙のネコ寺さんもかわいいしね。
 やはり古味先生の作品の魅力は、その表情の豊かさが最大のポイントだと思うわけですよ。それが小説という媒体で完全に表現しきれていなかったことが残念です。『ネコミミ』のラストで小野寺さんが全裸になってますが、これも個人的にはいただけない。「ニセコイ」は「To LOVEる」のようなハーレムエロコメではなく、プラトニックで王道な恋愛模様が味だと思っているので、最後にああいうお色気シーンは個人的に不要だったと思います。猫の時の入浴シーンだけでOKですよ。お色気は必要最低限で大丈夫です。
 ですが、これはこれで楽しめる要素はあったし、読みやすくもありました。








小野寺さんマジ天使


  1. 2013/06/16(日) 15:27:06|
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るいは智を呼ぶPLUS -魔女たちと太平洋の星-(桜ノ杜ぶんこ) 感想

るいは智を呼ぶPLUS -魔女たちと太平洋の星-(桜ノ杜ぶんこ)るいは智を呼ぶPLUS -魔女たちと太平洋の星-(桜ノ杜ぶんこ)
(2013/05/05)
日野 亘

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呪いの、お話


【簡略ネタバレストーリー】
 花鶏の叔父であるニコラエフ・ズファロフ60歳の誕生会が、豪華客船スター・オブ・ジ・オーシャン号で開催された。花鶏は父親の代わりに出席することになり、同席者として同盟のメンバーもついて来た。
 豪華客船の中にはショッピングモールやプールが設えてあり、6人はプールではしゃいでいた。(智だけは呪いのせいで冷や汗ものだ)
 そんな豪華客船に、テロリスト集団が紛れ込んでいた。彼らは武器商人の顔を持つニコラエフの取引相手に滅ぼされた国の生き残りだ。だが、先導者である後藤田一益とフランシスという日本刀を提げた女性だけはこの手の専門家だった。
 その他、央輝も常務とともにこの船に乗り込んでいた。ある取引が目的だ。
 プールで遊んだ6人は自室へ戻ったのだが、智の部屋へ花鶏が襲いかかってきた。智はそれをトランクで迎撃したのだが、そのせいでトランクが開かなくなってしまった。この中には、母親の形見であるネックレスが入っているのだ。
 智はるいに力ずくで開けてもらおうとして廊下へ出ると、伊代と茜子と出くわす。3人はるいの部屋を訪れるのだが留守のようだ。
 すると、廊下の端で蹲る少年を見つけた。茜子の力で彼が迷子だとわかると、智は保護者を探すことにした。少年は無口だったが、白露とだけ名乗った。
 白露の感情を茜子が読むことで、一行はサルーンで行われている舞踏会のような催し物の場所へやってきた。そこにいた白衣の老人、黄泉瀬が白露の保護者だった。黄泉瀬はお礼にと、智に頭上に注意しろ、という予言めいた忠告をしてくれた。
 そしてそれは現実となる。親に連れらえて搭乗していた宮和が智を見つけて階段から落ちてきたのだ。智はギリギリ宮和のクッションになったのだが、ドレスが汚れてしまった。さらには、傍にいたゴトウダのトランクと智のトランクが入れ替わってしまう。 
 智はトランクの入れ替わりに気付かないまま自室へ戻っていった。
 智たちと別れた黄泉瀬たちは、ジョニーという小悪党と二人の美女と出会う。そして白露はジョニーに、迷ったら階段を降りろと忠告した。
 そんなジョニーは常務の取引に使うトランクを盗んでいた。ところが央輝に見つかってしまう。だが、央輝はジョニーたちを見失ってしまう。
 シャワーを浴びていた智は、ふと自分が子供をかばって死ぬ未来が見えた。それがなんなのかわからないまま智がシャワー室を出ると、そこには黄泉瀬がいた。彼に裸を見られた智は呪いを踏んでしまう。
 すぐさまノロイが現れ、智はなりふりかまわず逃げ出した。
 その頃、るいと花鶏はセントラルパークをぶらついていたのだが、ふと銃声が聞こえた。
 智がその銃声を聞いたときには、なぜかノロイは消え去り、仲間たちと合流していた。
 銃声はテロリストによるものだ。ゴトウダは船にしかけた爆弾と乗客を人質にしてニコラエフに船のある区画のパスワードを教えるように迫った。そして計画に必要なトランクの中身を確認しようとしたのだが、トランクが開かない。すぐに智とのことを思い出し、監視カメラから智を見つけて、部下に回収にいかせた。
 一方、るいと花鶏は殺されそうになっていた黄泉瀬と白露を救っていた。しかし、背後からフランシスが襲いかかってきた。フランシスの前にはるいが立ちふさがり、花鶏は二人を連れて逃げた。
 智の元へ来たテロリストから逃げるうちに、智はトランクが自分のものではないことに気付いた。そして伊代、茜子と別れた智と宮和とこよりをテロリストが追いかける。智はトランクをこよりに託し、自分は囮になった。そのため殺されそうになるのだが、危機一髪で通りがかった央輝に助けられる。そして智は央輝もトランクを狙っていることを知って、自分たちを援護してくれるならトランクを渡すと約束した。
 るいは達人の域にいるフランシスとの戦闘に感動していた。フランシスもまた、本気で戦えることに感動していたのだが、2度目の爆発をきっかけに、るいが仲間と合流するために逃げ出した。
 ローラースケートで逃げ回るこよりは、そのうち他のテロリストに追われるうちに、ジョニーと出くわし、トランクが入れ替わったことにも気付かず再び逃げ出す。そんなこよりの助けになるべく、ジョニーたちはこよりの後を追う。
 白露は「窓のない施設」で育った未来予知の力を持つ子供だった。その白露に、施設の研究員だった黄泉瀬は今日死ぬことを告げられていた。
 そんな黄泉瀬は、花鶏といっしょにいなくなった白露を探していた。
 一方で、逃げ回っていたこよりは、爆発で空いた大穴の向こうに智たちを見つけ、思い切って飛び出したのだが、届かない。せめてもとトランクだけは智に投げ渡すことができたが、そのまま落下していく。そんなこよりを助けたのがジョニーたちだった。
 そのジョニーが同じトランクを持っていたものだから、こよりはトランクの入れ替わりに気がついた。
 その頃、伊代と茜子はつかまっていた。
 このころになって、ニコラエフはパスワードを吐くと言い出した。ゴトウダはトランクの到着を待つばかりだ。
 智たちは先を進んでいた。すると、智は自分の死んだ未来の場所であることに思い至る。だが、未来は違った。殺されそうになっていた白露の代わりに死んだのは黄泉瀬だった。黄泉瀬は死ぬ間際に、智の母親と自分の写った写真を智に渡し、何かを言いきる前に白露のことを頼んで死んでしまった。
 だが、智たちは現状を打破するために先を進む。宮和は、白露と避難場所を探すこととなった。そして白露は、智に死の予言をした。ここに至って、智は白露が自分たちに似ていることを知る。
 突然、船内放送で智を名指しでゴトウダが伊代と茜子を人質にしてある区画に呼び出した。
 智はトランクが切り札だと踏んでいたのだが、手元にあるトランクは央輝のものだと判明し、焦ってしまう。
 一方で、迷っていたるいは茜子と伊代を助けに行こうとしたところで、再びフランシスと出くわす。そして死闘の果てに、るいは勝利を収めたのだが、気絶してしまう。
 取引場所には、智一人で出向いた。花鶏と央輝は人質の解放を優先してもらった。智は持ち前の嘘で時間を稼ごうとするのだが、同類であるゴトウダに嘘は通じなかった。
 ゴトウダは人質の茜子を殺そうとし、智は出ていくとテロリストに撃たれると知りながら姿を現わさざる負えなくなった。
 その時、ジョニーの乱入で場は一気に混乱した。さらに茜子の猫軍団も加わり、カオスを呈する。その渦中で、ジョニーのトランクがジョニーの手元を離れ、智はそのトランクを追った。だが、そのトランクを手にしたのはニコラエフだった。ニコラエフはそのまま智を連れてパスワードを入力してある区画に逃げ込んだ。
 そこにはミサイルが保管されていた。このミサイルを爆発させることが、ゴトウダの目的だった。そしてゴトウダもまた、この区画に滑り込んでいた。扉はニコラエフによりロックされている。この区画には4人しかいない。そして、ゴトウダだけが銃を持っていた。
 だが、残りの一人である央輝の力でゴトウダを打倒できると思われたが、ゴトウダは鋼の精神で央輝の力を撥ね退け、央輝を人質にとる。
 さらに、智はトランクが爆弾であることや、自分たちが魔女であるために見逃してくれるという譲歩までされた。だがそれでも、智はゴトウダに屈しなかった。
 その時、扉の外側から花鶏に連れられてやってきたるいが馬鹿力で扉をこじ開け、それに虚を突かれたゴトウダはるいのキックを食らう。それでもゴトウダは銃を構えてるいを狙う。だが、そんなゴトウダを襲ったのは央輝の力だ。動揺したゴトウダに、力は作用した。そしてるいの蹴りが再びゴトウダに炸裂した。
 今度こそ勝利したと思った智だったが、ゴトウダは生きていた。そして爆弾の起爆装置を起動させて逃げ出したのだ。全員満身創痍でゴトウダを追うことはできない。さらに爆弾はあと1分ほどで爆発する。
 テンパる智だったが、そこへやってきた伊代の力で、起爆装置はあっさりと解除されてしまうのであった。
 仲間の迎えを待っていたゴトウダだったが、船に仕掛けた爆弾をすべて爆発させようとしたところを、それではるいも死んでしまうと気付いたフランシスによって殺される。
 残ったテロリストたちはフランシスによって殺されており、一行はなんとか今回の危機を乗り越えた。船は日本へ引き返し、智たちは警察の厄介になりたくないがために、ニコラエフの用意してくれたボートに乗り込み、日本に着く直前に船から脱出した。
 ちなみに、白露は央輝によって保護されることになった。
 ジョニーたちは、文無しでありながらも、見知らぬ土地である日本で逞しく生きていくこととなる。
 そんな一大事件があった後も、彼女たちの行く末は変わらない。夏になり、新しい溜まり場を探すべく、彼女たちは今日も呪われた世界で生きていく。


【感想】
 数年ぶりの「るい智」ということで、大変期待しており、内容も期待どおりでした!
 個人的に、豪華客船というシチュエーションは別にそれほど重要ではありませんでした。同盟の物語を再び読むことができる、ただそれだけで嬉しかったし、面白かったです。
 特に、「僕らはみんな呪われている。みんな僕らに呪われている」という言葉の意味を再確認できたことが大きかった。
 呪いとは、理不尽不条理不平等といった抗い難い何かであり、そんな呪いに満ちた世界で人は生きている。だから、みんな呪い呪われている。だけど、智は同盟のメンバーと出会うことで、呪われていても互いに手を差し伸べ合えることを知った。だからこの呪われた世界を「やっつけよう」と思ったのだ。
 今回は、その呪いは、ゴトウダであったり、ニコラエフであったり、彼女たちの力であったりしていました。それでも彼女たちは、同盟という繋がりだけを頼りに、呪いを「やっつけ」ました。それこそが「るい智」の魅力だと個人的に思っているので、そういったことが今回も描かれていたことが大変満足でした。
 他にも、こういった形而上めいたといいますか、抽象的な思想といった内容があり、どれも魅力的でしたが、感想書いてる段階だと忘れてしまうんですよね・・・。これは再び読むことになりそうです。
 本編の冒頭で出た、るいの「生きるって呪いみたいなものだよね」から始まる台詞も大好きですね!
 また、「窓のない施設」だったり、常務と央輝の関係性や、名前は出ていなかったですが真耶の存在であったりと、本編に絡む設定もいくつか出ていたことが、ニヤリとさせてもらえました。
 あー、もう一回本編とFDプレイしたくなってきましたよ!
 ちなみに、白露の未来予知が外れたのは、それ以上に真耶と智の未来予測のほうが強力だったから、ということでしょうか。その辺はよくわからない。
 また数年後でもいいので、彼女たちの物語を読んでみたいものですね。




智の「やあの、やあの!」がなかったことが個人的には悔やまれます


  1. 2013/05/15(水) 23:15:13|
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ログ・ホライズン6 夜明けの迷い子 感想

ログ・ホライズン6 夜明けの迷い子ログ・ホライズン6 夜明けの迷い子
(2013/03/30)
橙乃 ままれ

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人を頼ることの大切さを知る、お話


【簡略ネタバレストーリー】
 レベル制限が100となり、シロエのいないアキバで、シロエの期待にこたえようとするアカツキは強さを求めていた。そこで、武器の新調を狙うアカツキだったのだが、多々良という鍛冶職人の経営する鍛冶屋で狙いをつけていた白魔丸という小太刀が売れてしまっていた。もう一つのお目当てである喰鉄虫という小太刀が欲しかったが、お金が足らずに買えなかった。
 そんなアカツキは、近頃噂されるようになった口伝という最上位の熟練度をマスターするために、口伝を会得しているであろう冒険者の多い国剣騎士団の訓練を観察していたのだが、成果はあがらなかった。
 一方、外見再決定ポーションを開発したロデリックの元へ、にゃんたがシロエからの言伝を伝えた。内容は、全ての魔法道具の詳細を、フレーバーテキストも加えて報告してほしいというものだった。
 その夜、西風の旅団の一人であるキョウコが何者かによって殺された。何者かは殺人鬼としてアキバで噂されるようになったが、見つけることができないでいた。
 さらに、ゴブリン王の帰還クエストと、西のPlant hwyadenの勢力拡大のニュースのせいで軽視されていた。
 円卓会議のギルドから、マリエールやアカツキなど、幾人かがここ最近からレイネシアのいる大使館へ訪れるようになっていた。これはレイネシアの護衛と情報収集が目的だが、メンバーが全員女性のせいなのか、ガールズトークに花を咲かせていた。
 中でも、アカツキはシロエの命令に忠実なので、毎日大使館を訪れていたせいか、レイネシアとはそれなりに仲を深めていた。
 そしてこの茶会に参加しているDDDのリーゼとヘンリエッタは、アカツキの不調を見抜いていた。
 夜、西風の旅団を率いるソウジロウは、ギルドメンバーの仇打ちをするために、大規模戦闘の編成をとって市中警邏に繰り出した。
 時は少しさかのぼり、アカツキは自ギルドを抜け出して殺人鬼を探していた。そこで高位ギルドの戦闘を見るのが目的だった。しかしその道中で、シロエへの思慕とミノリへの醜い嫉妬心に苛まれていた。
 大使館にいるレイネシアは、侍女のエリッサに冒険者たちとの距離の取り方を悩んでいることを告げた。エリッサには、茶会の様子から友達だと思っていたのだが、どうやらレイネシアは大地人と冒険者の違いから、そうは思ってはいけないと思っているようだ。
 そんなレイネシアの元に、大地人であり、供贄一族の若頭領である菫星が訪れた。供贄一族は、この世界の銀行の役割と、アキバの街の衛士の役割を負っていた。しかし、その中の衛士の一人が謀反を起こして、衛士の強さの源である動力甲冑を盗んで逃亡したのだという。そしてその犯人こそが、殺人鬼であるエンバート=エルネスだという。動力甲冑を身に着けていたため、アキバ内でのPKにもかかわらず、衛士システムが発動しなかったのだ。
 レイネシアは自分の赴任早々の大問題に頭を抱えた。
 そして、その話を偶然盗み聞きしていたアカツキは、そんな悩める少女の姿を自分に重ね、彼女に殺人鬼を探してくることを伝えて去る。
 そして時は戻ってソウジロウ一行が繰り出した夜中。ソウジロウたちは目的の殺人鬼と遭遇したのだが、防戦一方だった。そこへアカツキが加勢に加わるのだが、ハイレベルな戦いになかなかついて行けず、戦況が変わることはなかった。
 死を覚悟したソウジロウは、口伝習得の方法を口頭でアカツキに説明する。アカツキはそこから何かをつかみかけたのだが、あえなく殺人鬼に殺されてしまう。
 大神殿で復活するまでのあいだ、アカツキは旧世界―現実世界での日々を思い出していた。そして目が覚めたかと思うと、そこは砂浜だった。気付けば隣にシロエが立っていた。二人は自分が死んだことを思い出し、それぞれの不覚を告白した。それでも、再度挑戦することを決意し、二人は目を覚まして行く。
 アカツキが目を覚ますと、周りにはヘンリエッタやリーゼといった茶会のメンバーが揃っていた。ソウジロウとの共闘やさきほどのクロエとの再会で、アカツキは周囲に助けを求めることの必要性を感じ、リーゼたちに口伝を教えてくれるように頼んだ。
 リーゼが所属するDDDには口伝が8つ報告されており、それらをアカツキに教えてくれることを約束してくれた。
 一方、茶会のメンバーであり、ロデリック商会、通称ロデ研の料理部に属するミカカゲは、食堂で同僚のアオモリと他愛無い会話をしていた。その日、ミカカゲはギルドの報告会で、冒険者が料理人のスキルがなくても簡単な調理なら可能になっている現象を報告していた。
 そんな彼女たちの元に、ロデリックが重大報告をした。一つはヤマトが拡大していること、そしてもう一つは、フレーバーテキストが効果を持つようになっていることだ。
 アカツキたちは大使館へ戻り、対殺人鬼作戦を練っていた。メンバーは茶会の女子メンバーだ。ちなみに、ソウジロウや西風の旅団自体はこの件から手を引くようだ。
 殺人鬼の真相を知ったヘンリエッタは、一人で抱え込んでいたレイネシアとアカツキを叱った。だから、二人に友達であることを自覚させ、友達には頼ってもいいことを言外に伝えた。そしてリーゼ発案による作戦が開始される。
 ヘンリエッタは円卓会議の書類整理をしながら、ある銀行の講座カードを眺めていた。このカードはシロエから託された、この先どこかの機会で必要となるものらしい。
 殺人鬼は、白魔丸という小太刀のフレーバーテキストの呪いにかかっていた。そのせいで、彼は殺人鬼と化してしまったのだ。
 そんな殺人鬼と最初に遭遇したのは、アカツキとマリエールだった。今回の大規模戦闘は、2~3人編成をとっていた。それというのも、この敵はあるクエストを踏襲したものでもあり、そのクエストのボスは戦闘範囲にいる人数分だけ最大HPが増量するという特性をもっていた。だから、リーゼは人数を出来るだけ絞り、戦闘域を移動しながら、人員の入れ替えを行う作戦を立てていた。
 アカツキはマリエールからの補助や、移動先のメンバーからの補助を得ながら戦うのだが、どうにも決定打が打ち込めない。
 そんなアカツキ達の戦いから離れ、レイネシアとヘンリエッタは菫星の元を訪れていた。そして彼に、衛士システムの停止を求めた。しかし、システムを停止させると、アキバを包んでいた防衛用魔方陣を失い、復旧には10年かかるのだ。それでも、レイネシアは大地人として供贄一族とともにその責任を負うことを約束した。そして、システムは停止する。
 停止の報告を受けたアカツキは、勝負を決めにかかる。工房からやってきた多々良から、アカツキ用にカスタマイズした喰鉄虫を受け取り、さらに彼女が自ら見出した口伝、影遁による分身で敵をまどわしながら攻撃を加えていった。そこへ、直上からリーゼによる水流魔法をくらわせる。白魔丸の攻撃特性に凍結系の補助が入っていたため、水流は瞬く間に凍結して殺人鬼を包み込んだ。
 そして、アカツキの攻撃によって白魔丸を破壊し、彼女たちは勝利を収めた。
 その日、彼女たちは疲れているにもかかわらず、大使館で昼までパジャマパーティーに興じたのであった。


【感想】
 今回はアカツキの成長物語でした。
 ちゃっかりレベルの上限も更新されてるし、西風の旅団のメンバーがぞろぞろ出てきたりして焦りました。西風の旅団に関してはコミカラズされているのでそれとなく登場させたのでしょうが、コミックを読んでない自分としてはなんだか唐突に感じられました。
 ガールズメンバーが中心になって活動していたせいか、男キャラの出番が全くと言っていいほどありませんでしたね。そんな中で唯一存在感を出していたソウジロウは、展開の都合もありますが、さすがハーレム王、といった感じでした。
 他人との繋がりに敏感で、他人を遠ざけてしまっていたアカツキが、シロエに尽くすだけではいけないと気付き、周囲に助けを求めるようになったことが、今回の一番の読みどころですね。
 同時に、レイネシアも、ものぐさで貴族故に人との関わり方に冷めた目をしていたはずが、冒険者である彼女たちを友達だと認めることで、責任感を感じるようになり、一皮むけた印象がありました。
 ですが、なんというか情報量詰め込み過ぎなうえに、前回から1年以上経っているせいか、話しについて行けないところが多々ありました。地の文も抽象的な文章が多くて、セリフと状況、内情が自分の中で合致しないところもありました。まあ、これは私の読解力がないだけなのでしょうけど・・・。
 次回は、夢の砂浜で出会ったシロエのお話だそうです。今秋発売予定だそうなので、そちらも楽しみにしておきます。





アカツキ主役の1冊が出るとは、さすが人気投票1位は伊達じゃない!

  1. 2013/05/06(月) 22:32:00|
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変態王子と笑わない猫。4 (MF文庫J) 感想

変態王子と笑わない猫。4 (MF文庫J)変態王子と笑わない猫。4 (MF文庫J)
(2011/09/21)
さがら総

商品詳細を見る


猫像なんて必要ないんや!、というお話


【簡略ネタバレストーリー】
○月光ロストワールド 
 横寺がまだ1年生だった頃、陸上部の鬼ランニングをエスケープして、彼は保育園を覗きに行った。そこで出会ったのは、鬼の仮面をつけた少女だった。
 少女に怪しまれる横寺だったが、横寺が自分の姉の学校の人だと分かると、少女は横寺を怪しむのを止めた。
 それから横寺はエスケープの度に少女と会っていた。時には少女のおへそを突いて怒られたりもした。
 そんなある日、少女は横寺に相談を持ちかけた。少女の夢は保育士らしいのだが、顔に本音が出やすく、先生となることは難しいとおもっているそうだ。横寺は、自分は逆に建前でしかしゃべっていないことを語った。
 それから二人の邂逅は一月続いた。
 その日、横寺は少女の新しいお面を選ぶ手伝いをすることになっていた。だが、エスケープしようとした矢先に、校門でうずくまっている他校の制服を着た少女を見つけてしまう。助けようとすると激しく罵倒されたのだが、結局は保健室へ連れて行った。さらには鋼鉄の王にも見つかってしごかれてしまう。
 そのせいで、鬼の子と会うのは夜になってしまった。鬼の子は狐のお面をかけていた。さらには横寺の高校の制服を着ていた。
 少女は高校入学を期に、保育園通いを止めた。最後まで少女は自分の名前を明かさなかったが、高校で自分を見つけてほしいと、横寺に告げた。


○沖縄ハッピーエンド
 横寺の計らいで沖縄にやってきた梓とモリイ、モリヤの三人。梓は横寺からの連絡がないことに怒っていたが、モリイとモリヤはこれを期に梓との仲直りを画策していた。
 喫茶店で三人が休憩していると、モリヤが横寺とのH事情を梓に聞いて来た。当然そんな経験のない梓は困惑する。そこへ、同じく経験のないモリイが梓をフォローするのだが、梓が強がって経験があるようなことをいうものだから、モリヤの加勢し始める。
 それから話しは横寺のどこが好きなのかという話しに逸れ、梓が滔々と横寺の魅力を語るのだが、二人にはそれが理解できなかった。結果、二人は横寺にはイケメンな兄がいて、その兄と梓が付き合っているのだと結論付けた。梓は本当のことを言い出せなかった。
 それから三人は沖縄の海に出かけた。だが、途中でモリイが熱を出してホテルへ向かった。モリイが目を覚ますと三人は川の字になって寝ていた。そこで、モリイは過去の修学旅行のことを謝り、梓はそれを許していた。
 その後、梓の元に横寺から電話が入った。会話を盗み聞きしていたモリイは、自分も彼氏を作ろうと決意するのだった。


○教会シンドバット
 横寺がまだ中学生の頃、友人ポンチの飼っていたウサギを探して、目撃証言のあった教会へやってきた。
 するとミス・エマヌエーラと呼ばれる少女がシスターからお叱りを受けていた。その少女が泣き出しそうだったことを察した横寺は、教会の裏で泣いていた少女を慰めようとした。
 ところが、少女は汚い言葉でシスターを罵倒し、さらにはキザったらしい横寺にも険悪な態度を示した。
 すると、少女がウサギを抱えていることを知り、それを返してもらった。その時、教会から少年少女の讃美歌が聞こえてきた。横寺は少女がハブられていることに気付き、慰めたのだが、少女に自分の卑猥な画像を取られてしまった。
 それから3ヶ月、横寺は少女ことエミに付き合っていたのだが、我慢の限界に達して、教会へ告発文を送った。しかし、それをエミに読まれてしまい、より一層虐げられてしまう。
 ある日の夜、エミは礼拝堂をメチャクチャにしようとするのだが、横寺にそれを否定される。そしてエミは父親に相手をされてないことや聖歌隊に悪態をついたりしていた。そんなエミを、横寺は肯定した。
 それからも二人はいっしょに遊んだ。告発文はいつしかエミと遊んだ日記帳となっていた。



○陸上ダイヤモンド
 ある日のこと、鋼鉄の王は陸上部副部長と横寺を部室に呼びだした。鋼鉄の王は二人のこの先の陸上部を託そうと思っていたのだが、この二人の仲の悪さを憂いていたのだ。副部長は鋼鉄の王の崇拝者であり、変態王子である横寺を蔑視しているのだ。
 そこで、鋼鉄の王はお手製双六をつかって二人の仲を深めようとした。ソースは家で月子と双六をしていたことだ。
 その双六には下着を渡すだの、頭を撫でるだの、お姫様だっこだのといかがわしい内容ばかりだった。製作者は鋼鉄の王だ。
 だが、最終的には双六に書かれていた月子の注意書きによってゲームは終了した。
 だが、今度は鋼鉄の王が横寺と横寺弟(妄想)とダブルデートをしようと提案し、副部長もそれに乗っかるのだった。



○幻想メリーゴーランド
 イタリア学校事件から、梓は幾度となく横寺にとりとめもない電話をかけ続けていた。それが横寺には梓が楽しそうなのか分からなくて、思い切って梓を遊びに誘ってみた。
 すると、梓は横寺に遊園地へ行きたいと言ってきた。遊園地では恋人プランを使ったり、ゴーカートではしゃいだりして、デートらしきものを楽しんでいた。
 しかし、その現場に児童館の遠足の下見に来ていた月子が出くわしてしまう。月子と横寺は居心地悪くなったのだが、梓はそのまま月子も合流させて、レストランへ入って行った。
 そこで梓は好きな人とファーストキスをする夢を見たなどと語り、月子は二人の仲の良さに嫉妬して、横寺の膝に座りながら、付き合いは自分の方が長いのだと主張するのだった。




【感想】
 短編集ということで、各ヒロインの可愛さがそれぞれの短編で存分に発揮されているように思えました。月子とエミの過去話を読むことで、二人のフラグがどのように建ったのかよくわかりました。
 鋼鉄の王に関しては、最初のクール一徹ながら月子にだけ甘い、というスタンスもよかったのですが、お姫様だっこされて恥ずかしがる姿も最高でしたね!
 というかコマメちゃんこと梓の沖縄旅行が面白かった。ギャル二人組の良い子さもよかったのですが、それ以上に梓の可愛さが際立っていました。
 なんというか、猫像が関わっていない方が断然面白く思えてしまう。でも猫像なしでは話に刺激が加わらないので、なんとも言えない感じがします。




モリヤのビッチ具合がラノベにあるまじきビッチさだった


  1. 2013/04/07(日) 15:45:43|
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※備忘録としても使っているので、ネタバレを含む内容となっているところがあります。
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