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くずばこに箒星 (くずばこに箒星シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫) 感想

くずばこに箒星 (くずばこに箒星シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)くずばこに箒星 (くずばこに箒星シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2011/10/25)
石原 宙

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自分が思うほど過去は悪いもんじゃなかった、というお話


【簡略ネタバレストーリー】
 廃墟となった遊園地を改装して建てられた了星学園。ここではグレードチェア制度という、学業・課外活動・生徒間人気投票で評価が下される仕組みがある。それは神の目といわれる謎の力で、あらゆる出来事が把握されていた。この制度の上位6人はチュエ・オブ・シックスと呼ばれ、各自に特別な椅子が用意されることになっている。その中の2ndチェアである福山英知は、生徒会長であり1stチェアでもある神宮寺鳥子の依頼で、おそうじ部という部活に潜入捜査することになる。
 おそうじ部は近頃、何かを探しているようだった。鳥子はその何かが、学園長のことだと推測したのだ。学園長は福山昏という天才科学者であり、英知の母親でもある。英知は母親にしかられた記憶しかなく、さらに家族を捨てて蒸発したと思っているので、母親を憎み、母親を探していたため、この依頼を受けた。
 おそうじ部に行くと、喋るインコのオキナや、超ネガティブな部長の水川小化、男性恐怖症の越前なつき、元機工学部という部活出身の安達匠の3人と一匹がいた。英知は、彼らとともに学園中を掃除して回る。
 そんな時に、4thチェアの宇都宮圭と出会い、彼におそうじ部が屑の溜まり場であると非難され、それを見ていたギャラリーも彼に同調し、英知は2ndチェの座から落ちてしまう。(ただし、椅子そのものは学期変更まで所有可能)
 それでも英知は彼女たちといっしょに掃除を続ける内に、彼女たちが何かを探しているのか、それとなく聞き出すことに成功した。
 小花はお掃除6種の神器、なつきは男が色白美人になるアイロン、匠は6体合体のロボット。どれも学園長とは関係ないものばかりだ。
 だが、3人が3人とも、その探しもののことは秘密にしていた。英知はおそうじ部で、彼女たち3人の絆を感じていた。それなのに秘密をつくっていることに怒りがこみ上げ、英知は思い切って3人に秘密を打ち明ける場を設け、3人は秘密を共有することになった。
 そんなおそうじ部は、十年祭という、開校10年を祝うお祭りを迎えていた。しかし、おそうじ部は特に出し物をするわけでもなく、期間中に学園を清掃することに専念することになった。なのに英知はやってこない。彼はおそうじ部の探し物が学園長でないことを鳥子に報告し、おそうじ部にいなくてもいいと言われていたのだ。
 それでもおそうじ部の面々は、掃除をしようと部室に備品を取りに行くと、部室が壊されていた。壊される場を見ていた宇都宮によると、以前に6thチェアが爆発し、校舎や出し物に被害が出た事件の犯人がおそうじ部だと思った生徒たちによる仕業らしい。部室が半壊したけれど、小花はそれでも掃除を続けると言う。退部届を出そうと部室にやってきた英知もその惨状を見てしまい、退部届を出すに出せなった。
 部室を離れたおそうじ部の元に、生徒会役員であり英知をライバル視する10thチェアの森田待がやってきた。彼女によると、鳥子の占いで学園長が来ているのだと言う。その話を聞いた英知はどこかへ行ってしまう。残された彼女たちの元に、英知が落とした退部届が残されたのだが、待による英知の過去が話され、小花たちは英知を許した。
 その時、小花がある紙を落とした。そこには学園長宛ての謎の内容が書かれていた。それを見たなつきと匠も似たような紙を取り出し、それらの紙を総合して出された結論は、了星学園へのテロ予告だった。内容は、流星群が降る今夜9時に椅子が爆発するという内容だった。6thチェアの爆発は、デモンストレーションだったのだ。
 そうとわかると、おそうじ部の3人はそれぞれ椅子を探し、待は管理委員会たちに連絡しに行こうとしたが、犯人たちによってそれは困難を極めた。そこで待は英知に相談に行った。
 その頃英知は、祭りに来ていた父から、母親が実はクロニック・デジャブという病気で、新鮮さを味わえない体質だったのだと知らされ、さらに本当は英知のことを愛していたのだと教えられる。
 一方なつきは5thチェアの男を見つけたものの、椅子の持ち主がなつきの大ファンだったらしく、貞操の危機を迎えていた。そこへ助けに訪れたのが、英知だ。
 彼は父親との会話の後に、待からテロの内容を知らされたのだ。そして自慢の頭脳と超記憶症候群と呼ばれる記憶障害の亜種による完全記憶能力により、犯人を見つけ、爆発の解除方法を知りだしていた。解除には、今夜9時までに、チェア・オブ・シックスの椅子すべてに誰かが座っていることだった。
 英知は、飛行能力を持つ自分の椅子と、なつきのピンチを知らせに来たオキナを駆使してやってきたのだ。英知は見事男をぶちのめし、恐怖症で固まってしまったなつきを椅子に座らせると、今度は匠の元へ向かった。
 匠は3rdチェアの工藤キリと対峙していた。機工学部の天才であり、匠を追い出した人物でもある。匠は設計の全体を考えることができず、細部にばかり目が行ってしまう癖があり、そのせいで追い出されたのだ。
 英知が匠たちのところへやってくると、工藤は喋るインコであるオキナに興味を持ち、オキナを攫って研究所であるSOLへ行ってしまった。匠は彼を追い、英知は残りの椅子を探しに行った。
 英知は、途中で小花を拾うと、彼女が探していた宇都宮がいるであろうSOLへ向かった。そこで、宇都宮が椅子を使って学園中を監視しているモニタールームを見つけた。そこで、英知は小花と別れ、鳥子を探しに行った。
 残された小花は、宇都宮に事情を話した。するとそこに、工藤がやってきて、なぜか宇都宮を殺そうとする。宇都宮は家族から落ちこぼれの兄のかわりに偉くなるよう期待されていたが、全力をだしても4thチェア止まりだったことに嫌気がさし、このまま死ぬのも悪くない、と思っていたのだが、小花に救われ、テロ解決のために椅子に座ることになる。
 SOLを出ようとした英知は、そこで匠に会い、3thチェアを奪取したことを知る。ただ、本物の工藤は小心者で地下に籠っており、地上にいる工藤はロボであり、ロボは何体もいて、その上暴走していることを知らされる。
 英知は行く先でロボに邪魔をされながらも、鳥子のいる場所まで小花をともなってやってきたが、ロボに椅子を傷つけられてうまく鳥子を助けに行けない。だが、そこにやってきたなつきの助けや、小花の助けを得て、英知は鳥子が座っていなかった椅子に腰をおろし、なんとか爆発を未然に防ぐことができた。疲労困憊で薄れる意識の中で、英知は母親の姿を見た気がした。ちなみに、1stチェアの能力は遊園地の機能復活であり、そのおかげで、椅子から落ちそうだった小花は助かった。
 後日、宇都宮による情報操作で、テロから学園を守ったおそうじ部は人気者になり、英知は2ndチェアに戻ったものの、小花に1stチェアの座を奪われてしまう。そして、実はオキナが母親の造ったロボであり、神の目の正体であることを看破する。さらに、実は小花の姉であった鳥子からのお願いで、英知はまだまだおそうじ部に在籍することとなった。
 
 


【感想】
 長い物語だった。そのせいで上記の内容もちょっと違う場面も見られますが、おおすじは合っているので見逃してください。
 キャラのほぼすべてに作り込まれ背景があり、その辺はすごい丁寧だな、と思いました。ただ、それゆえに、物語が大味になっていた印象があります。過去回想とかがさらっとされるキャラが何人いたことか。そして驚きの真実だと思われる事柄も、展開の猛烈な速さによって印象が弱かったりしてた感じがします。宇都宮の過去にいたっては必要あったのかな?
 ですが、テロ発覚からの疾走感はついつい読み進めてしまう魅力がありました。前半がダラダラしていたように感じていたので、後半の展開が熱かったです。キャラの掛け合いとかも結構楽しめました。
 あとは、所々で雑学じみた科学、心理学、生物学の話しが出てきましたが、そういう点が魅力なんでしょうね。主人公や母親の設定を考えると、そう言う話があってもいいのかも。
 母親に関しては、なんだかなーって感じですね。結局はお父さんの一人語りだったですし。
 ともあれ、たくさんある設定をまとめあげて、こんなにボリューミーな作品に仕上げられていて、読み応えがあった気がします。結構面白かったです。




喋るインコといった、土永さんしか思い浮かばない


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  1. 2013/03/02(土) 21:37:04|
  2. 集英社スーパーダッシュ文庫
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ベン・トー 9.5 箸休め~濃厚味わいベン・トー~ (集英社スーパーダッシュ文庫) 感想

ベン・トー 9.5 箸休め~濃厚味わいベン・トー~ (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 9.5 箸休め~濃厚味わいベン・トー~ (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2012/10/25)
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幕の内弁当のように色んな話がぶっこまれている、お話



【簡略ネタバレストーリー】
○ボーダーをブレイク
 前巻の合宿から帰って来た佐藤は、その間に入手したエロ本などを男子寮のルールにより寮長へ献上したり、合宿中に白梅にネットで監視されていたことが誤解されて白梅と恋人だと勘違いされたり、石岡君との痛い昔話を白粉に語ったりした。
 そんな新学期の始業式。その日は半ドンのため、半値証印時刻まで部室の掃除をすることになった。そこで、佐藤は槍水のパンチラを拝もうとするのだが、あえなく失敗する。しかし、無理な体勢で掃除をしていた槍水は足をつってしまい、佐藤はそのマッサージをすることになる。黒ストと槍水の美脚をマッサージできたことで、彼のボルテージはMAXとなった。
 半値証印時刻になるとスーパーへ赴き、夕餉も済ませた帰り道、佐藤は再び槍水の足をマッサージしようとするのだが、それは叶わなかった。代わりに、槍水と手袋を分け合って、手袋を付けてない手をつないで帰るという、超リア充下校を果たしたのだった。
 しかし、そんな幸せな時間は続かない。佐藤が男子寮に帰ると、槍水と佐藤が手を繋いで帰って来ていたところを目撃していた矢部君の証言により、佐藤は拷問を受けることとなった。その最も過酷な所業が、槍水の足をマッサージした手で、パンストを履いた男の足を揉むと言う鬼畜な行いであり、佐藤はあえなく槍水のおみ足の感覚を上書きされてしまったのだった。


○簡単な質問
 ある日、沢桔梗がクラスメートからラブレターをもらった。相手は高清水というなかなかの好青年であった。そのことはすぐさま姉の鏡にバレ、彼女によって高清水は生徒会室に呼び出された。
 とはいえ、その場は鏡のすとんきょうな質問や彼女の行いで告白らしい雰囲気にはならなかった。さらに、警備のおっちゃんもその場を監視していた。他にも、姉妹が同じ格好をして、どちらが梗か選択を迫ったりした。高清水は残念ながら失敗したのだが、そこは梗のフォローで特段注目されることはなかった。しかし、そんなことよりも場を険悪なものにしたのは、高清水が半額弁当をみすぼらしいものだと称したからだ。話に齟齬があったからそのような言葉が出てしまったのだと梗にはわかるのだが、梗は高清水に返事をすることなくスーパーへ向かってしまう。
 高清水はそんな彼女たちを追ってくるのだが、そこで梗が高清水をフった。理由は、高清水が鏡と同じベクトルの人間だからだ。鏡一人で大変なのに、それがもう一人増えるなんてとても彼女には耐えられないのだ。そういわれても諦められない高清水は、その後おっちゃんに連れ去られてしまうのだった。
 もし、梗は自分とお付き合いしてくれるような男性を選ぶとしたら、自分の負担を軽くしてくれるような男性がいいな、と考えていた。そんなことを考えている内に、スーパーへ着き、そこには二階堂や佐藤たちがいた。そこで、二階堂にも本当の梗はどちらなのか問いかけてみた。二階堂は狼なら誰でもわかると言い、見事に二人の違いを言い当てた。高清水に当てられなかった時、内心で少し残念がっていた梗にとって、それはとても嬉しくなるできごとだった。


○有明の狼たち
 白粉は冬の大規模同人誌即売会へ一般参加していた。準備に余念はなく、完璧な装備と言えただろう。そんな彼女が待機列にいると、顎鬚や坊主に茶髪に見つかり、「早瀬の狼」だと気付かれたことで、参加する上でのアドバイスをねだられた。白粉は以前自分にもアドバイスをしてくれたことのある狼を思い出しながら、彼らにアドバイスをしていった。
 そして会場の時間となり、顎鬚たちが人波にもまれる中、白粉は人波のすき間を縫うように移動し、目的のブツを次々と手に入れて行った。しかし、ある場所で長蛇の列に進行方向を塞がれてしまい、途方に暮れていた。そこへ、氷結の魔女らしき人物が、列を突破し、自分に向けてほほ笑みかけてきたのだ。その姿を見た白粉は、列の中に活路を見出し、無事に目的地へと辿りつくことができた。
 閉会後、駅へ行くと茶髪たちと出会った。そこで坊主が目当ての同人誌を手に入れられずに凹んでいることを知り、白粉はちょうどその同人誌を持っていたことから、坊主に読ませてあげることにする。そして、どうせ読むなら個室のある飯屋にしようということになり、4人は水上バスを使って、御徒町を目指す。
 白粉は、今回も素晴らしい愛の溢れる同人誌を手に入れられたこと、そしてこんな仲間に出会えたことを、大規模同人誌即売会に感謝した。
 ……というのはすべて夢だ。夢の中にリアル知人を登場させたことや、えらぶってた自分に悶え苦しむ白粉だった。

○間食版「4」『その、存在価値』
 槍水が1年生の頃の話。ある日のスーパーに来た槍水と烏頭は、二つの酢豚弁当に出会った。片方はパイナップルが入っており、片方は肉厚な弁当。槍水はどちらにしようか迷うのだが、先に烏頭が肉厚な弁当に決めてしまう。先を越されたことを悔しがった槍水だが、パイナップルがある方が肉が柔らかくなると言うのだが、それは間違いだと指摘される。しかし、知識が間違っていようと、今までパイナップル入りの酢豚を食べてマズイと思ったことはない。だから今回の酢豚もおいしいはずだと自信を持ちながら、二人は争奪戦に臨む。


○白粉花の年末
 いつもは一般参加している大規模同人誌即売会に、今回はサークル参加することになった白粉。HPに載せていた小説の傑作選と、完全新作の「獣道」を携えて、会場に乗り込んだ。
 昼ごろまでは人は来ないだろうと高をくくっていた白粉だったが、以外にも会場すぐに初めてのお客さんがやって来て、本を買って行った。自分が作者だということは公表しないことにしているものの、そのことが彼女にはとても嬉しい出来事だった。さらに、ネット上で交流のあった壁配置されている人にも出会い、苦労してまで来てよかったと思っていた。
 そんな彼女の前に、意外な人物たちがやってくる。一組目は、ナックラヴィーとそのパートナーのアンだ。実はアンは熱狂的な白粉の小説のファンだということが判明。世の中は狭いものだと実感する白粉だった。
 そして次の意外な訪問者は白梅だ。白梅に今日のことを伝えていなかった白粉だが、白梅が白粉のメモを見つけて追ってきたのだ。白梅に自分の本がバレてはマズイと思った白粉は、残り数冊となっていた本を勢いに乗って完売したのだった。その様子を見ていた白梅は、ほほ笑みながら昼食を差し出してくれた。その昼食は、サンドイッチやシーザーサラダといった、その場にあるまじき料理の数々だったのだが、二人はおいしくいただいたとさ。
 会場からの帰りの電車で、疲れていた白粉は白梅に寄りかかりながら眠ってしまう。彼女は眠りながら、白梅が転校してきて、周囲から浮いていた自分と親しくしてくれたことを思い出していた。こんなに自分に優しくしてくれる白梅に自分の趣味を隠している事に罪悪感を覚えながらも、白梅に嫌われたくないゆえに趣味を隠している事のもどかしさを感じながら、眠りについて行った。


○だいたいいつもそんな感じ
 佐藤と著莪は、おこづかいをくれると言う祖父の電話を受けて祖父の家に赴くのだが、祖父は友達と飲みに出かけてしまったようで、二人は翌日まで祖父の家で祖父の帰りを待つことになった。
 そんな二人は、残されている食材でタコさんウインナーを作ったりしながら飢えをしのぎ、最終的には今は海外旅行に行っている祖母秘蔵のりんごジュースを飲んでいた。しかし、そのりんごジュースが自然にアルコールを含んでしまっていたからか、飲んだ佐藤は酔ってしまう。そんな佐藤を看護しながら、著莪は佐藤といっしょの時間を楽しんだのだった。


○間食版「5」『弁当』
 槍水が1年生で、金城の腰巾着と言われていることを不満に思い、厚底のブーツを履き始めた頃のある日。その日の夕餉の話題に、弁当が挙がった。
 弁当は日本独自の文化であり、海外ではあまり見られない文化だと言う話だった。そんなこんなで、今日もHP部は平和に続いていた。


○やっぱりいつもこんな感じ
 クリスマスに著莪の約束を反故してしまった佐藤は、彼女の憂さ晴らしに付き合わされていた。そしてその帰り道、彼女の家に連れて行かれ、著莪に女の子の要素を感じ取りつつも、いつもどおりのバカ騒ぎを繰り返したのだった。


○間食版「特別編」『いい塩梅』
 槍水が1年生だった頃のある日。槍水と烏頭は部室で残りの部員の帰りを待っていた。そこへ秋鹿に担がれてボロボロの金城が部室に帰って来た。その日のスーパーはアラシや大猪の出現で弁当が取れたのは秋鹿だけだった。金城は意識もまばらだったのだが、秋鹿は特に金城を気に掛けることはない。そのかわり、烏頭が健気に金城を看ていた。そんな金城も、半額弁当の臭いをかいだり、半額弁当を食べさせてもらうと、急に元気になっていた。
 そんな時に秋鹿が話してくれたのが、レンジの使い方から塩梅の由来などだ。槍水は秋鹿の豊富な知識に感心しながら、彼らと楽しい夕餉を送るのだった。


○ANの5時の読書会
 白粉の書いた「獣道」について、熱狂的ファンで個人的に白粉のファンサイトまで作ってしまったアンが熱を込めて語っている。


○波の音
 初詣にやって来た佐藤と著莪は、初物についての話をしたり、幼少期に著莪が日本語をうまく喋れていなかったことから今のような性格じゃなかったことなどを語り合っていた。そんな中で、初物の話題からファーストキスの話題になり、二人か過去に何回もしていたことを思い出す。そして著莪は、初物の意味とは少し違うが、初物を食べると七十五日寿命が延びるのだと言いながら、佐藤に顔を近づけたのだった。


○白梅梅
 白梅は厳格な家庭で育った。そんな彼女は、男性よりも女性に魅力を感じてしまう世間とはズレた感覚を持っていた。そのことは当然親に相談することはできなかった。しかし、母親の書架で自分と同じような境遇が題材に描かれている小説を見つけた。その本の著者の本を読みつくした白梅は、著者にファンレターを送り、さらにファンレターの返事もやって来た。
 そして、そのファンレターの内容を知った編集者によって、彼女は読者の声の代弁者として雑誌に載ることになった。その編集者の名字は白粉といった。そして撮影の日。彼女は撮影所の隅っこでうずくまっている女の子を見つけた。一目ぼれだった。白梅は早速その女の子と話をしようとするのだが、一向に目を合わしてもらえず、会話も二言三言しかできなかった。しかし、彼女が白粉の娘である白粉花だということを知った白梅は、家に帰ってから彼女がどこに住んでいるのかを調べ上げ、親を説得して花の小学校へ転校してきたのだ。
 それから現在まで、白梅は白粉といっしょに学生生活を過ごしてきた。しかし最近の白粉は積極的に人と関わるようになっている。それが普段の行動や、今回行った大規模同人誌即売会で実感した。白粉のことが好きだけど、彼女にその気持ちを打ち明けても受け入れてもらえないかもしれない。しかし優しい白粉のことだから受け入れてくれるかもしれないが、心の底から受け入れてくれるわけではないだろう。だから、白梅は友達としていつまでも白粉の傍にいようと思っているのだ。だけど、白粉に隠しごとをしている現状が心苦しい。いつか打ち明けて、彼女にきちんと受け入れられる日を、白梅は夢見るのだった。





【感想】
 今回もボリューム満点の内容でしたね。ただ、短編集だからか、切ない話もあれば、作者さんが言うようにオチもなにもない話もありました。
 ですが、槍水先輩のストッキングや、石岡君の武勇伝、白粉の即売会に、白梅と白粉の切ない過去話など、見どころも満載でした。
 特に白粉と白梅の話が読みどころですね。二人とも世間から白い目で見られるような秘密を抱えているから、自分に優しくしてくれる親友に本当のことを告げられなくて苦しんでいる。でも、いつの日か、彼女ならわかってくれると夢見ながら、仲良く寄り添って行く。かー!なんとも悩ましい二人の心情に胸を締め付けられる思いです。まさかベン・トーでこんな話を読むことができるとは思いもしませんでした。
 その他にも、なんだか著莪がすごく優遇されている短編もけっこうありました。著莪好きなら悶えるような内容だと思うのですが、自分は槍水先輩派なので、彼女の一年生時代が描かれている間食版や、足マッサージの話が好みでした。
 
 

 


弁当って、今ではフランスでちょっとしたブームになったり、辞書に載ったりしているのだという話を聞いたことがある



  1. 2013/01/29(火) 23:56:54|
  2. 集英社スーパーダッシュ文庫
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ベン・トー 9 おかずたっぷり! 具だくさん! 香り豊かな欧風カレー弁当すぺしゃる305円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫) 感想

ベン・トー 9 おかずたっぷり! 具だくさん! 香り豊かな欧風カレー弁当すぺしゃる305円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 9 おかずたっぷり! 具だくさん! 香り豊かな欧風カレー弁当すぺしゃる305円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2012/06/22)
アサウラ

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男ってのはメンドクサイけどサイコーの生き物だ、というお話


前回のクリスマスに続いて、お正月というイベントに乗っかった内容でした。
夏の合宿のときに出てきたキャラクターが再び出て来られたことに、けっこう嬉しさを感じました。
サラリーマンレッドや、淡雪に真希乃は遠征の象徴みたいなのですね。
今回は淡雪と真希乃のなかよしシーンがまったくと言っていいほどなかったのが残念でしたが、それを補って余りあるレッドの存在感w
波乱万丈な彼の社会人人生と、地元での変態ヒーローなカッコよさが眩しかったです。

それと今回は、白粉だけでなく、佐藤も下ネタ全開でした。
これも合宿という特殊な状況が生み出す開放感の賜物なのでしょうか。
そしてそんな下ネタの時にちょうど良く出てくる真希乃。中学生相手だから余計にきわどいよ。

新キャラの東北勢は、カナリアや秋鹿、蜘蛛など思春期外れた年上たちばかりでした。
カナリアはイラっとしました。特になにもしないくせにちょっかいだけは出すって…。
蜘蛛は影薄すぎ。
秋鹿は今回のメインなだけあって、いいキャラしてましたね。
二つ名の由来とか、武器のエコバックとか、HP部の過去の話、色々な面で今回には欠かせないキャラでした。
後輩の事を思うがために、自ら悪役となる。かっこいいですね。なんで悪役やったのかの詳しい事情はわかりませんでしたが。
スーパーには悲しみも絶望も必要ない、スーパーってどんなところだよ。

東北の雪による障害なんかは話を盛り上げる恰好の材料でしたね。
スキー場の遭難騒ぎは、スーパーに行けなかった、という理由づけ以上の価値を見出せませんでした。茉莉花があんまり好きになれないので、茉莉花関連の話は興味薄いです。
バスの玉突き事故も、去年あったならなんらかの対策されるもんじゃないのかな―、と思いながら読みましたけど、こまけぇことはいいんだよ!って開き直りました。

カレーってそんなに正月に食べてたかな?
でも、あんなカレー普通の時に食べたいとは思えません。だから正月に食べるのがちょうどいいんだろうな。
食事の度に細かいグルメ評論入れてるから、最後の月桂冠のところとか読んでて食傷気味でした。










白梅様の無防備なシーンが今回の一番の宝物でした!
  1. 2012/08/11(土) 14:34:29|
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テルミー 2 きみをおもうきもち (集英社スーパーダッシュ文庫) 感想

テルミー 2 きみをおもうきもち (集英社スーパーダッシュ文庫)テルミー 2 きみをおもうきもち (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2011/07/22)
滝川 廉治

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人を想う力が人を動かす、というお話


今回も悲劇の末に心温まる結末が待っている、ハートウォーミングストーリーでした。
正直、前巻から間が空きすぎていて、主要設定以外はうろ覚えだったんですけど、それほど関係ありませんでした。

西川部長のバラの話は、なんだかクサイ映画を見ているみたいでした。良い意味で。
植物や理系のことにしか興味なかった人が、初めて人に恋をした。これだけでは大して興味はそそられませんが、西川部長の人柄を考慮した途端に面白くなります。
人当たりが良くて、沈着冷静なのに、三隅の前だとヘタレる。そのくせ、告白文句はキザったらしいとか、憎めないキャラでした。
三隅家の家庭事情に関しても、ありがちな話ながら、その解決法が刺激的でした。
目には目を歯には歯を、霊媒詐欺師には奇術師を。
心理学や行動分析学に長けたクラスメートもいたことにビックリです。この組はどんだけバラエティー豊かだったんだよ!
この件で、輝美の清隆に対する評価が上がったことも見逃せません。

次に映研と恋バナの話。
同じ願いが二人いるという、これまでと少し違った形式が新鮮でした。
出だしのヤル気に満ち溢れていた山崎部長の落ちぶれっぷりが、夏来と渡瀬の喪失感を如実に表していて感情移入しやすかった。
そして、そんな山崎部長に毒を吐きながらも、密かに思いを寄せる広多のいじらしさが実に可愛らしい!それに毒舌のバリエーションとキレがハンパなくて、読んでて清々しかった。
落ちぶれた部長のヤル気のなさが伝播して、崩壊しかかった部活を、夏来と渡瀬が復活させようとする。
そこには、部長の復活と広多の想いの成就などが含まれていることが、じーんときた。
同時並行するように、保科と清隆の恋慕も楽しめた。
積極的な行動をビッチと捉えるような人もいるのだろうが、初恋のようだし、ずっと前から好きだったのだから、それくらい普通ではないだろうか。
清隆は清隆で、いまだに詩帆のことを吹っ切れていないことが判明する。
なんかどうにも後味の悪い恋バナでしたね。
一つだけいいことがあったとしたら、それは輝美に友人ができたことでしょう。
人との関わりに積極的でなかった彼女に、相談を重ねることで、二人の距離が縮まり、最後には笑い合えるような仲になってました。
映研の話だけでなく、輝美自身の話でも、心温まるモノが待っていました。

2巻が出てもう1年以上経ちます、そろそろ3巻がでてもいい、ハズ…










矢内のハイテンションがなんだかオヤジ一歩手前のようで心配です
  1. 2012/08/05(日) 16:49:42|
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ベン・トー 8 超大盛りスタミナ弁当クリスマス特別版1250円 (ベン・トーシリーズ)(集英社スーパーダッシュ文庫) 感想

ベン・トー 8 超大盛りスタミナ弁当クリスマス特別版1250円 (ベン・トーシリーズ)(集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 8 超大盛りスタミナ弁当クリスマス特別版1250円 (ベン・トーシリーズ)(集英社スーパーダッシュ文庫)
(2011/12/22)
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すれ違い、愛、というお話

茶髪に二つ名がついたり、最強に最も近いサラマンダーが本格的に参戦したり、ツードッグが復活したりと、盛り上がる要素がてんこ盛りだった今回。
もちろんスーパー関連だけでなく、佐藤による妄想白梅や、白粉の男子寮訪問、梗の佐藤への好感度急上昇、槍水先輩のいじけっぷりなど、他の魅力も満載でした。
そのかわり、著莪の出番は少なかったですけれども。
それとは別に、高段位桜桃少年団には敬礼したくなりました。

サラマンダーは、オルトロスや氷結の魔女などを退けて、最強に最も近いと言われるだけあって、すごい狼だったんだな。
とは言っても、ただ身体を麻痺状態にして痛み度外視の体力バカなだけと言えばそれまでですけれども。
純粋な戦闘力でいえば最強なのかもしれませんね。

今回はクリスマスが主題でした。
HP部の伝統でクリスマスは、男が弁当をとり、女はケーキを取りに行く。なんですかそのリア充集団は。
そしてそんなこと知らなかった佐藤と白粉は予定を入れてしまい、むくれる先輩。今回のキーはここでした。
それで、結局は佐藤が折れるような形で、弁当争奪を優先することになり、お約束のように見事月桂冠を手に入れてきました。
ただ、今回の夕餉はいつもとちがい、茶髪や顎鬚、坊主にオルトロスなどを交えての晩餐会のようになっていて、賑やかで楽しそうな印象でした。いつものような、弁当の味わい深さを語るのもいいですが、時にはこういう席も良いものですね。

いつも思いますが、圧倒的な文量に、期待と目まいが同時に押し寄せてくるのは何とかならないものでしょうか。

佐藤も、今回で「変態」の二つ名とは別に、「カペルスウェイト」という二つ名らしい二つ名がついてよかったよかった。








ヨー・サトウ、男女構わずモテキ到来中!
  1. 2012/07/31(火) 22:14:44|
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ラノベとゲームの感想を中心に気ままに更新しているブログです。
※備忘録としても使っているので、ネタバレを含む内容となっているところがあります。
文章がおかしな点が多々あるとは思いますが、勢いだけで書いているので見逃してください。

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